| 研究課題/領域番号 |
62870040
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| 研究機関 | 日本大学 |
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研究代表者 |
北川 照男 日本大学, 医学部・小児科, 教授 (50058765)
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| 研究分担者 |
松田 一郎 熊本大学, 医学部・小児科, 教授 (10000986)
長谷 豊 大阪市立小児保健センター, 第一内科, 医長
五十嵐 裕 東北大学, 医学部・小児科, 講師 (70101144)
荒井 綜一 東京大学, 農学部・農芸化学科, 助教授 (20011934)
青木 菊麿 総合母子保健センター, 研究開発部・小児科, 部長 (20056584)
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| キーワード | 先天性代謝異常症 / 低フェニルアラニンペプチド / PKU / 食事療法 / マタ-ナルPKU / 低フェニルアラニンペプチドミルク |
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| 研究概要 |
片山班員は、低フェニルアラニンペプチド(LPP)の製造価格の低減について研究し、安価なアクチナ-ゼ標品を用いると共に、精密濾過装置の運転条件を検討して、或る程度価格を低めることに成功した。そしてこの方法で平成元年度には75.88KgのLPPを製造し、これを用いて436.8KgのLPPミルクを生産し、共同研究者に配分供給した。このミルクによって北川班員は8例、青木班員は6例、長谷班員は3例、原田班員は1例の乳幼児期のPKUを治療し、その効果と副作用を検討した。その結果アミノ酸を混合して作製した低フェニルアラニンミルクと同様にその治療効果を認めたが、副作用は全くみられなかった。また北川班員は、一昨年に正常児を分娩した28歳のPKUの女性に再度受胎前からLPPミルクとLPP末を投与して、血清フェニルアラニンを5mg/dl以下に保持し、妊娠後もこれを継続して正常の第2子が生れるのを確認した。すなわち、LPPミルクとLPP末によるmaternalPKUの予防は、信頼度の高いものであることを証明した。松田班員は、LPPミルクで治療中のPKU4例の血清カルニチンを測定し、その値いが低いことから、これを添加することを推奨した。五十嵐班員は昨年度と同様にモルモットを用いてLPP溶液の吸収をアミノ酸溶液のそれと比較し、その吸収には溶液の滲透圧なども影響することを明かにしアミノ酸溶液よりもLPP溶液の方が滲透圧が低いことがその一因となって、吸収が良のではないかと述べている。荒井班員は、LPP溶液とアミノ酸混合溶液に夫々転化糖を加えると共にPHを調整し、沸騰水中で反応させ、経時的に着色度と官能試験を行ってLPP溶液の方がどのPHでも褐変反応過程で好ましいフレ-バ-が生ずることを明かにした。
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