研究課題/領域番号 |
63303002
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
速水 醇一 京都大学, 教養学部, 教授 (30025283)
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研究分担者 |
谷口 宏 九州大学, 工学部, 教授 (10037715)
諸熊 奎治 分子科学研究所, 教授 (40111083)
桜井 英樹 東北大学, 理学部, 教授 (70025873)
丸山 和博 京都大学, 理学部, 教授 (90025263)
都野 雄甫 九州大学, 理学部, 教授 (10029845)
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キーワード | 基礎有機化学 / 反応性 / 反応性制御 / 構造 / 反応性相関 / 活性中間体 |
研究概要 |
昭和63年度においては、各分担課題についてそれぞれ研究を行うと共に、KISPOC物理有機化学国際シンポジウムを機会に、研究成果の公開発表と研究計画の班内披露を行った。このシンポジウムには、19名が参加し、27件の発表と討論を行った。主要な発表主題は次ぎの通りである。 加水分解反応の触媒作用(奥山)、C-H…π系相互作用(広田)、クムレン型化学結合の理論化学的研究(西本)、超原子価結合エネルギーの評価(秋葉)、新しい超原子価錯体(野依)、SNAr反応の速度制御過程(速水)、立体化学の電子制御(大野)、高スピンカルベンを導く光分解(岩村)、ビニルカチオンの新化学(谷口)、電子移動と遊離基移動(丸山)、ビシクロペンタエンの光化学(西田)、カルボカチオンの電子要求性(三島)、求核付加の理論化学(諸熊)、ポルフィリンの高効率合成(小野)、高対称性かご型化合物(稲津)、付加反応機構(花房)、カルボカチオン型加溶媒分解反応の溶媒効果オクタシラキュバンの化学(永井)、重原子同位体効果とメチル基移動(安藤)。 これらの研究表題から了解されるように、本研究の主題へのアプローチにおいては、大まかに言って4つの大枠を考えた。即ち、1.活性反応種の構造と挙動の把握。2.反応支配因子と定量的反応性との相関の解明。3.反応種の間の相互作用の評価。4.反応場の本性解明と設計・構築。の四つであり班員相互に連絡をとりながらサブグループにまたがる相互指摘を特に意識することとした。 また、A.Pross,R.A.More O'Ferrall,Xi-Kui Jiangの三教授を迎え、有機反応の遷移状態に関するワークショップを開催し、物理有機化学分野の最前線にある中堅研究者19名を集めて討論と意見交換を行った。
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