研究課題
3回の班会議がもたれ平成元年度から3年間にわたる具体的な研究テーマの基本方針と、その組成作りが検討された。これからのバイオサイエンスの方向の中で、日本が大きく功献できる分野の1つは、生きている細胞を如何にうまくハンドリングして、より高次の生物反応を観察できる実験の場を作るかという事である。将来とも研究者の実験操作は細胞レベルの操作である筈で、この自由度をあげるためには、細胞膜構造の理解、即ち細胞膜融合に伴う構造の動的な変化を明確にしておく必要がある。この理解が細胞操作の自由度を大きくする筈である。さらに操作した細胞表現型の変化を観察する場を細胞レベルから動物レベルに引きあげる必要がある。以上のような基本構想が了承され班員を2つのグループに組織する事が決定した。(1)細胞融合の基礎的研究、(2)その細胞工学的応用、の2つである。この組織で、外国で作りあげられた土俵の中で研究をきそい合うという従来の日本的研究ではなく、新しい土俵を世界にさきがけて作りあげ、バイオサイエンスのさらなる一歩をふみ出す事が確認された。
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