研究課題/領域番号 |
63420029
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
相原 利雄 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90006172)
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研究分担者 |
金 桂均 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (00214859)
神山 新一 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80006171)
大場 利三郎 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006169)
島 章 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006168)
山川 紀夫 岩手大学, 工学部・資源化学工学科, 教授 (50005295)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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キーワード | 着霜 / 除霜 / 凝縮 / 熱伝達 / 物質移動 / 流動層 / 固体粒子 / 衝突噴流 |
研究概要 |
本研究は、凝縮から着霜に至る広範な条件下での熱・物質伝達に関する研究と、極浅層型流動層中に設置された冷却管に形成される霜層の連続隔離機構に関する研究とに大別される。 1.着霜時の熱および物質伝達と霜層生成に関する研究 i)霜層の厚さ、付着量および密度の経時変化は気流速度に支配され、温度勾配下の霜層内部では水蒸気の拡散・凝固過程が生じて霜層密度を増大させる。ii)膜状凝縮の全熱流束および潜熱流束は湿度差の増加とともに急増し、後者は前者に漸近する。iii)膜状凝縮の熱伝達率は、物質移動速度に対し、増加から減少に転じる臨界値在存する。この熱伝達増加域では、堺界層内でのミスト発生が液膜近傍の温度勾配を増し、また減少域では液膜表面温度が上昇して、堺界層内の温度勾配を緩やかにする。 2.流動層中の冷却管群の熱・物質伝達と除霜機構に関する研究 i)着霜の初生状況並びに流動化粒子の運動を観測する可視化法を開発した。ii)高速ビデオによる可視化実験によれば、新タイプの分散板が生じる固気衝突噴流は、円管外周の着霜を効果的にはぎ取ることがわかった。iii)冷媒温度をー30゚Cまで下げて局所熱伝達率と着霜面積率の測定を行い、乾球温度、管表面温度、粒子の静止層高、分散板の位置、スタビライザ-の有無が、除霜能力と伝熱特性に及ぼす影響を明らかにした。iv)レ-ザ-流速・粒径システムで剥離霜粉の粒度分布を測定した。(v)従来、達成し得なかった高湿・低温域での無着霜連続運転の新記録を樹立した。 以上要するに、本研究では初期目的の大半を達成したが、なお更なる成果を求めて研究継続中であり、本研究並びに今後の研究成果が学術的、工業的に貢献するところは極めて大きい。
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