研究課題/領域番号 |
63450079
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
保母 武彦 島根大学, 法文学部, 教授 (70127497)
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研究分担者 |
内藤 正中 島根大学, 法文学部, 教授 (90032416)
井口 隆史 島根大学, 農学部, 教授 (70032604)
木村 隆之 島根大学, 法文学部, 教授 (80108779)
野田 公夫 島根大学, 農学部, 助教授 (30156202)
渡部 晴基 島根大学, 農学部, 助教授 (10032559)
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キーワード | 高齢化社会 / 地域産業構造 / 過疎 / 技術革新 / 就業構造 / 地域資源活用型産業 |
研究概要 |
高齢化社会の進展と産業構造の変化との相互関係について、島根県を主な対象にして研究した結果、次のような知見を得た。 1.島根県における産業構造の高度化は、第2次・第3次産業就業者を増加させたが、それ以上に第1次産業就業者が減少したため、雇用・就業者総数を減らしている。産業構造高度化に伴う雇用機会の減少が、新規学卒者の域外流出の要因ともなっている。地域経済における農林業は、地域社会維持の観点からも再評価が求められる。 2.農林業の担い手の高齢化は確実にすすんでおり、若年労働力の補充が必要なことは言うまでもないが、同時に、高齢化の実態に合わせた農林業経営の創出による農村の活性化が求められている。 3.個別企業・業界からの聴き取り調査から具体的に明らかになったこととして、技術革新、情報化が着実に進展しているが、それが高年齢者の就業との間に矛盾を生んでいる。従業者の高年齢化が技術革新の障害となっているケ-スもあり、また、技術革新の導入が高年齢者の就業機会の幅を狭めているケ-スもある。社会の高齢化を視野に入れた技術革新のあり方が問われだしている。 4.本研究課題に関して新しく注目を要する動きとして、リゾ-ト開発がある。リゾ-ト開発は、地域産業構造再編に大きなインパクトを与えつつある。リゾ-ト開発には「地域の活性化」が期待されているが、地域資源、環境の有効活用からみて、地域経済の持続的発展に資するか疑わしい点が少なくない。今後の調査を必要とする。 5.「東京一極集中」に象徴される都市と農村の格差に対して、新しい政策視点が必要である。それは、農業・農村の公益的機能を維持する政策体系、財政政策の導入である。
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