研究課題/領域番号 |
63460007
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
杉浦 成昭 筑波大学, 数学系, 教授 (20033805)
|
研究分担者 |
今野 良彦 筑波大学, 数学系, 助手 (00205577)
赤平 昌文 筑波大学, 数学系, 教授 (70017424)
|
キーワード | 一般化分散 / 共変推定量 / Wishart行列 / 固有根 / ブ-トストラップ法 / ジャックナイフ推定量 / 逐次推定 / 歪度 |
研究概要 |
本科学研究費で購入したMacintoshII及びそのソフトMathematicaを用いて2次元Wishart固有根の同時分布の3次元グラフ、その等高線及び周辺分布のグラフを種々のパラメ-タの場合に完成しその形状の変化を明らかにした。最大固有根が母最大固有根の過大評価を与え最小固有根が母最小固有根の過小評価を与えることがよりはっきりわかるようになった。最小固有根の過小評価の方が最大固有根の過大評価より甚だしいことが数値的に確認された。周辺分布からは(i)母最大固有根と母最小固有根が異なるときは最大根、最小根ともに同じX_2分布に近く歪度、尖度は変わらず平均、分散のみが異なること(ii)母最大固有根と母最小固有根が等しいときは最大根の歪度は常に正であるが、最小根の歪度は自由度が557より大きいとき負、557以下の時正になるという意外な事実を見い出した。自由度が無限大となるとき、最大根の歪度の極限値は2π^<1/2>(π-3)/(6-π)^<3/2>=0.10386、最小根の歪度の極限値は-2π^<1/2>(π-3)/(6-π)^<3/2>=-0.10386となることを証明した。この場合固有根の分布の漸近展開がMacintoshIIの数式処理として可能であることを確認した。これらの結果は既に論文として取り纒めJ.Japan Statist.Soc.に投稿済みであり英語のみ直せば掲載可との連絡を編集長より受けている。 一般化分散に対する局所最良共変推定量、局所最良共変縮小推定量の危険関数の計算をほぼ完成し論文にまとめ中である。一般化分散に対するBrewster-Zidek推定量は本質的に1次元のときしか最良アフィン共変推定量を改良できないことが明らかとなった。
|