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1989 年度 実績報告書

真空沿面フラッシオ-バ機構の解明によるパルスパワ-技術の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 63460110
研究機関京都大学

研究代表者

林 宗明  京都大学, 工学部, 教授 (20025828)

研究分担者 山本 修  京都大学, 工学部, 助手 (70093333)
原 武久  京都大学, 工学部, 助教授 (20026214)
キーワード真空 / 沿面放電 / 表面電荷 / スペ-サ効率 / 放電痕分布
研究概要

本年度は真空中におかれた円錐台形モデルスペ-サの絶縁特性、特に雷インパルス電圧を印加したときのスペ-サ効率とそのフラッシオ-バ機構について実験および理論の両面から検討した。スペ-サ効率は、スペ-サのない真空ギャップの破壊電圧と、スペ-サがあるときの破壊電圧の比と定義した。モデルスペ-サは頂角aが0〜45度であり、高さhが5〜15mmである。スペ-サの上底に正極性電圧を印加したときの実験から、aを大きくすると破壊電圧が上昇し、ある大きさでスペ-サ効率ηが90%以上になる。このときのaはスペ-サの高さによって異なり、hが5、10、15mmに対してそれぞれ15、30および45度である。スペ-サの上底に負極性電圧を印加したときには、いづれの高さについても頂角を45度程度にするとηが50%程度またはそれ以上となる。破壊機構は放電によって陰極上に残る放電痕跡の分布の観察とスペ-サの帯電現象を考慮した数値電界解析とによって検討した。まず、放電痕跡の分布は上述のスペ-サ効率と相関がある。すなわち、印加電圧の極性によらず痕跡は、ηが小なる場合にはスペ-サと陰極との接合部に集中する傾向が強く、ηが大なる場合には接合部のみならず接合部から離れた陰極表面にも広く分布する。頂角の大小と印加電圧の極性によってスペ-サは正に帯電する場合、負に帯電する場合および帯電しない場合があり、この帯電電高の影響で陰極接合部の近傍の電界が変歪を受ける。放電痕跡の分布は陰極のこの電界分布と関係がある。効率ηも陰極電界と関係して変化し、帯電がない場合に最も高く、負に帯電する場合が次に高い。正に帯電する場合に最も低くなる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] O.Yamamoto: "Factors Affecting Surface Flashover in Vacuum" 13th International Symposium on Discharges and Electrical Insulation in Vacuum. 1. 250-252 (1988)

  • [文献書誌] O.Yamamoto: "Effects of Spark Conditioning,Insulator Angle and Length on Surface Flashover in Vacuum" IEEE Trans.on Electrical Insulation. 24. 991-994 (1989)

  • [文献書誌] 山本修: "真空中の複合絶縁におけるスペ-サ効率とフラッシオ-バ機構" 電気学会論文誌A.

  • [文献書誌] 山本修: "真空沿面フラッシオ-バにおけるコンディショニング現象" 電気学会放電研究会資料. ED-89-411. 1-10 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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