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1990 年度 実績報告書

聴覚信号の処理・知覚・認知のメカニズム解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63460126
研究機関熊本大学

研究代表者

宇佐川 毅  熊本大学, 工学部, 助教授 (30160229)

研究分担者 奥田 襄介  九州東海大学, 工学部, 教授 (70040342)
中村 良三  熊本大学, 工学部, 教授 (50094024)
渡邉 亮  熊本大学, 工学部, 教授 (50040382)
上田 裕市  熊本大学, 工学部, 講師 (00141961)
園田 頼信  熊本大学, 工学部, 教授 (70037836)
キーワードロ-ピッチ / 自己相関モデル / ピッチシフト / 複合音 / マスキング / 歪検知モデル / 注意
研究概要

ピッチの弁別に着目し、3成分複合音の側帯波にランダムな周波数変調(ジッタ-)を施した刺激を用い、ジッタ-の変動幅と知覚されるロ-ピッチの弁別能の関係を調べた。同様に純音に関しても実験を行ない変動幅に対する弁別能の悪化割合が、複合音の場合より大きくなるという結果が得られた。さらに、この相違に関して検討した結果、弁別能を決定する刺激の要因を自己相関モデルにより統一的に説明できる可能性が示唆された。3成分及び6成分複合音をピッチシフト現象の観測に用いた。先の自己相関モデルにより、シフト量があまり大きくない刺激条件では、実験結果を十分に説明できることが確かめられた。しかし、シフト量が大きい場合、モデルでは十分説明できておらず、今後さらに検討を進める必要がある。
高次のピッチ抽出機構の解明のために、同時干渉音源を用いたピッチ分離抽出について検討した。これは、刺激成分が混在する場合の成分分離及び抽出を、音色情報を与えた場合と与えない場合のピッチ弁別限を測することにより検討したものである。音色の分離抽出に与える影響について分散分析では有意差は認められなかったものの、かなり大きな要因となり得ることが観測された。また、音色が異なる場合と同じ場合とでは、弁別能に有意差が観測された。
ディジタル記録、再生において問題となる量子化雑音およびディザの効果を、マスキングを用いた歪検知モデルで説明できることを確めた。このモデルは、昨年までの聴取実験で得られた結果を、定性的説明できるものである。
独立したメカニズムによると考えられている音の高さと大きさの知覚を競合させた場合の注意分割について2検討した。その結果、処理対象即ち刺激音の効果が認められ、両者の同次元性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 江端 正直: "ディジタルオ-ディオシステムにおける低レベル再生時の量子化雑音の検知について" 電子情報通信学会論文誌. J73ーA. 1558-1566 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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