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1989 年度 実績報告書

カイコの細胞膜透過性に関する遺伝的制御機構とその遺伝子構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 63480049
研究機関九州大学

研究代表者

藤井 博  九州大学, 農学部, 助教授 (10038268)

研究分担者 河口 豊  九州大学, 農学部, 助教授 (80038306)
土井良 宏  九州大学, 農学部, 教授 (30038210)
キーワードカロチノイド結合タンパク質 / CBP遺伝子 / 中腸皮膜細胞 / 絹糸腺細胞 / CBPレセプタ-
研究概要

1.カロチノイド結合タンパク質mRNAの分離とcDNAの作成:これまでのRNAの抽出法に変えてCsーFTAを用いて、中腸からRNAの抽出を行い、このRNAのタンパク質合成能をrabbit reticulocyte lysateを用いたcell-freeタンパク質合成系で調べた結果、これまでのフェノ-ル抽出法の場合に比べて数倍の合成能を示した。このことはCsTFAで抽出されたmRNAはフェノ-ル法の場合に比べてよりnativeな状態で抽出されたことを示唆している。そこでこのCsTFA法で抽出したRNAよりoligo-dTカラムを用いてpoly-A-mRNAを分離し、このmRNAに対して相補的なcDNAを合成し、これをλgtllに組み込みcDNAライブラリ-を作成した。現在抗CBP抗体を用いてCBP遺伝子(cDNA)のクロ-ニングを行っている。
2.カロチノイドの細胞膜透過機構の解析:(1)中腸皮膜および絹糸腺細胞におけるCBPに親和性を示すタンパク質の探索のためにCBPーSepharose affinity columnを作成し、中腸細胞および絹糸腺細胞の磨砕液をカラムにかけて親和性タンパク質の検策を行っているが、今のところCBP親和性蛋白質の検出に成功していない。この原因としてはCBP親和性タンパク質が細胞膜および細胞質内に極く微量にしか存在しないために検出できないのか、あるいは細胞内プロテア-ゼが分離中のタンパク質に影響(分解)を与えるためなどが考えられるが、これらの点に関しては現在検討中である。
(2)絹糸腺細胞膜中のCBPレセプタ-の探索を行った。まず蛍光物質で絹糸腺細胞表面膜上のタンパク質を標識し、標識タンパク質を電気泳動で調べた結果、主要成分として2〜3、微量成分として数成分を検出することが出来た。そこでこれらのタンパク質の内どの成分がCBPに親和性を示すものかを現在調べている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤井博: "カイコの血液におけるカロチノイド結合タンパク質の存在" 日本蚕糸学雑誌. 57. 94-99 (1989)

  • [文献書誌] 藤井博: "カイコ黄血系統の幼虫体液のカロチノイド結合タンパク質の分離" 日本蚕糸学雑誌. 57. 398-404 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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