研究課題/領域番号 |
63480078
|
研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
東條 英昭 富山医科薬科大学, 動物実験センター, 助教授 (20041668)
|
研究分担者 |
荻田 善一 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 教授 (40109111)
|
キーワード | トランスジェニックマウス / WAP遺伝子 / ヒト成長ホルモン遺伝子 / WAP / hGH連結遺伝子 / 顕微注入 |
研究概要 |
まず、Dr.Catherine(スイス)から譲渡されたmouse whey acidic protein(WAP)遺伝子のクローン(pWAP E 7.2neo)のクローニングを行なった。このクローンは、7.2kb WAP遺伝子(EcoRI/EcoRI)がpBR322に挿入されたものである。大腸菌HB101株に、このクローン(40ng)を導入し、ネオマイシンを含むL-ブロス培地で増殖させた。ついで、成長したコロニーをL-ブロスに懸濁し、振とう培養によってプラスミドを増幅した。得られた菌体から、アルカリSDS法及びCsCl超遠心分離法とによってプラスミドDNAを抽出精製した。その結果、15μgの組換え体が得られ、その一部をEcoRIとBamHIによって、1.2kbの5′側プロモーター領域を切り出し、アガロース電気泳動法によって分離・回収し、連結遺伝子の5′側DNA断片とした。一方、Dr.Palmiter(アメリカ)から入手したヒト成長ホルモン遺伝子がpBX322に挿入されたクローン(MThGH)を、ほぼ同様な方法でクローニングし、最終的に、20μgの1.5kbのヒト成長ホルモン遺伝子(BamHI/BamHI)を得た。WAP遺伝子(1.2kb、EcoRI/BamHI)とhGH遺伝子(3.2kb、BamHI/BamHI)をリガーゼ反応により連結し、得られたWAP/hGH連結遺伝子をpBR322のEcoRI部位に挿入しクローニングした。得られたクローンから、両遺伝子領域を含むDNA断片(4.3kb)をEcoRIにより切り出し、受精卵注入用のDNAとして分離精製した。4.3kb WAP/hGH連結遺伝子をBDF_1マウスから採取した受精卵458個の前核に顕微注入した。その結果、295個が生存し、偽妊娠ICRマウスの卵管に移植して53匹のマウスが生まれた。3週齢時に尾部からDNAを抽出しドット及びサザンブロット法によって解析した結果、4匹(雄2、雌2)のトランスジェニックマウスが得られた。現在、導入した遺伝子の発現について解析中である。
|