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1989 年度 実績報告書

哺乳動物の脊髄における抑制性神経回路の発達

研究課題

研究課題/領域番号 63480103
研究機関筑波大学

研究代表者

工藤 典雄  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60014239)

研究分担者 岡戸 信男  筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (50060140)
キーワード脊髄 / 抑制 / リズム運動 / CPG / ラット / 興奮性アミノ酸 / 発達
研究概要

胎生-新生ラットの脊髄摘出標本を用い、脊髄における抑制性神経機構の発達過程について生理学的および薬理学的手法により実験を行なった。本年度は脊髄神経回路の内、歩行運動等のリズム運動の発現に関与するCentral Pattern Generator(CPG)を対象に解析を行ない、以下の結果を得た。なお、リズム運動は、すでに報告した様に興奮性アミノ酸の一種であるN-methyl-D,L-aspartate(NMA)の潅流液投与によって誘発した。
1.NMAによって誘発される脊髄(腰髄)前根の律動的斉射は胎生15.5(出生6日前)に初めて出現する。胎生15.5-16.5日の標本では左右の前根に出現する発射活動は同期しており、このパタンは、グリシン性の抑制路の遮断薬であるStrychnineやGABA性の抑制路の遮断薬であるBicucullineの投与によって影響を受けなかった。すなわち、この時期のリズム形成回路は興奮性ニュ-ロンから構成され、また左右の運動ニュ-ロン発射の同期の機構にも抑制性伝達路は関与していないことが明らかにされた。
2.胎生17.5日では、左右の前根に出現する律動性発射活動の間に相関は認められず、それぞれ異なる頻度でリズムが誘発された。一方、胎生18.5日以降では左右の前根の律動的活動の頻度は再び一致するが、その活動は左右で交代性に出現した。しかしながら、いずれのパタンもStrychnineの投与によって、左右同期したリズムに変化した。
3.以上の結果から、リズム形成の神経機構においても抑制路の機能は興奮路よりも遅れて分化すること、抑制路の発達は左右のリズム運動を同期性から交代性に変化させること、左右のCPGを結ぶ興奮路はいずれの時期にも存在するが、パタンの変化の移行期である胎生17.5日では抑制路の作用と相殺されることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ozaki,S.and Kudo,N.: "Spinal mechanisms of NMA-induced rhythmic motor activity in the rat fetus." Neurosci.Res.(1990)

  • [文献書誌] 工藤典雄: "新生理学大系:発生・分化の生理学:脊髄反射路の発生" 医学書院, 15 (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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