研究課題/領域番号 |
63480103
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
工藤 典雄 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60014239)
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研究分担者 |
岡戸 信男 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (50060140)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 脊髄 / 抑制 / 発達 / 反射 / 歩行運動 / ラット / 胎児 / In vitro / 脊髄切断 / リズム運動 / CPG / 興奮性アミノ酸 / 抑制効果 / 細胞内記録 |
研究概要 |
運動の調節は興奮性と抑制性の神経回路によって営まれている。これまで、下位運動中枢である脊髄の神経回路網の発達についての研究は、興奮路を対象に行なわれており、抑制路の発生や分化については未だ十分に明らかにされていない。そこで本研究では、胎生一新生ラットの脊髄摘出標本を用い、脊髄反射における抑制性神経回路の発達と、歩行運動の発現に関与する脊髄神経機構の分化における抑制路の役割について、主として電気生理学的手法により調べ、下記の結果を得た。 1.脊髄反射路における抑制路の形成と機能分化;腰髄運動ニュ-ロンの細胞内誘導法と前根電位記録法によって、後根刺激によって誘発される抑制性シナプス効果の発達について調べた。その結果、反射性抑制路は胎生期に出現し、興奮路よりやや遅れて機能を開始することを明らかにした。さらに、ラット胎児の胸髄の慢性切断実験を行ない、抑制路の出現やその空間的パタンの発達には、上位脳から下行性影響は必要が無いことを見いだした。 2.脊髄内リズム形成神経回路の分化と抑制路の役割;興奮性アミノ酸の一種であるNーmethyーD,Lーaspartateの灌流液役与によって脊髄内のリズム形成神経回路を励起させ、in vitro標本にて歩行様運動を発現させる手法を確立した。この手法を用いて、当該神経回路が、脊髄反射路や下行路より早期に機能すること、抑制路の発達に伴い、励起されるリズムのパタンが変化することを明らかにした。
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