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1989 年度 実績報告書

細胞情報伝達よりみた肝細胞増殖機構およびその制御因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 63480201
研究機関大阪大学

研究代表者

林 紀夫  大阪大学, 医学部, 講師 (00144478)

研究分担者 片山 和宏  大阪大学, 医学部附属病院, 医員
佐々木 裕  大阪大学, 医学部附属病院, 医員
笠原 彰紀  大阪大学, 医学部, 助手 (70214286)
キーワード肝細胞増殖 / 細胞情報伝達 / PKC / 肝再生 / DNA合成 / 癌遺伝子
研究概要

肝再生過程においてPKCの発現亢進をもたらす因子を同定する目的で、培養肝細胞をもちいて種々の血清因子のPKC発現におよぼす影響を検討した。四塩化炭素投与後12時間ラット血清で分離肝細胞を12時間培養すると、正常ラット血清や胎児牛血清で処理した肝細胞に比して、PKCαの発現はきわめて強いものであった。このことから、再生時のラット血清にPKCαの発現を増強する因子が含まれている事が証明された。次に個々の血清因子の影響を検討するために、分離肝細胞を胎児牛血清のみで12時間培養した後、肝再生因子とされているEGF、insulinを培養液中に添加しさらに12時間培養した。EGFの添加はほとんどPKCαの発現に影響を及ぼさなかったが、insulinの添加によりPKCの発現は増強した。insulinのみで24時間培養を行っても、PKCが殆んど発現しなかった事から、insulinがPKC発現を増強するためには,胎児牛血清中の因子、もしくは胎児牛血清中の培養の肝細胞内環境の変化が必要であると考えられた。
以上の結果より肝再生にPKCαサブタイプが関与しており、その発現にはinsulinとなんらかの血清因子とが重要な働きをすることが明らかとなった。このように一部の肝再生因子はPI代謝系を介してPKCを活性化する事が明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sasaki,Y,et al.: "Cellular anrlysis of c-Ha-ras gene expreseior duing live uegeneiation by in uitu hyluidization." Hepatology. 10. 494-500 (1989)

  • [文献書誌] Sasaki,Y,et al.: "Heterogenesus activation of protein kincec during rat liver uegeneration inolucect by carbon tetrachlorids aclministrntion." FEBS Lett.254. 59-65 (1989)

  • [文献書誌] 春名能道,他: "ラット肝化学発癌過程におけるーGTP転写発現動態の解析" 肝臓. 30. 649-655 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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