研究課題/領域番号 |
63490009
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
矢野 眞和 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30016521)
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研究分担者 |
小林 信一 東京工業大学, 工学部, 助手 (90186742)
牟田 博光 東京工業大学, 工学部, 教授 (70090925)
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キーワード | 企業内教育 / OJT / 労働市場 / 高学歴化 |
研究概要 |
昨年度の研究経過を踏まえて、本年度は機械系製造業を対象として企業内教育費用に関する調査を実施した。本年はこのデ-タに基づいて、わが国の企業内教育費用の推計を行ったほか、同時に労働経済学の理論である「職場訓練投資モデル」に基づいて企業内教育費用も試みた。これら2つのアプロ-チによる推計と、昨年度以来実施してきた既存調査からの推計の、都合3つのアプロ-チの結果の比較分析を行い、以下のような結果を得た。 1.労働省『賃金時間制度等総合調査』に基づいて、昭和60年時点のわが国の企業内教育費用総額を推計した結果、約6400億円という数値を得た。 2.アンケ-ト調査では、企業内教育に直接的に用いられる費用のみならず、時間の使われ方などの機会費用についても調べた。その結果、労働省調査が扱っていない直接費用を含めると、直接費用総額は労働省調査の約1.7倍となり、間接費用まで含めた企業内教育費用総額は約16.7倍になると推計された。 3.職場訓練投資モデルによって、企業内教育の間接費用の推計を行った。製造業全体については、1人あたり間接費用が約368千円という推計が得られた。これはアンケ-ト調査からの推計値約293千円という数値とかなり近い数値といえる。 4.これらの結果を総合すると、間接費用まで含めたわが国の企業内教育費用総額は、昭和63年時点で約14兆4700億円を越えるものと推定される。これはGNPの4%に相当する。 5.米国と比較すると、費用面でもわが国の企業内教育がOJTを重視していることが明らかになる。以上のほか、産業別、学歴別などの詳細な分析も行った。
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