● この研究の成果の要点は、次の二つである。 ・ 言語による認識は或る種の「言葉によるパラダイム」の中でなされているということを、哲学的に考察するとともに、このことを見る者に実感させる映像を試作したこと。 ・ 知における聴覚的イメ-ジの意義、聴覚的イメ-ジと視覚的イメ-ジの「交響」の意義について哲学的に考察するとともに、こうした観点から、舞いを含む演劇作品を創作し、上演したこと。 ● この研究の成果の中心部分は、ヴィデオなど映像のかたちでわれわれの手元にあるが、ヴィデオという形態は「科学研究費補助金」の「研究成果報告書」としてはなじまない、等の理由から、ヴィデオ映像のかたちでの成果の一部を、ヴィデオ・プリンタ-で静止画としてプリント・アウトし、これに説明文および関連論文を加えた「研究成果報告書」という冊子のかたちにまとめた。 そこには、論文として、「『映像による哲学』へ」「何をメディアとして思考を進めるか」「SYMPHONIA IMAGINIS」などが収載され、イメ-ジ(静止画)として、「連続的変容の認識と表現」「テオリアの限界」「眼に言葉が〈意味〉を強要する」「視点による見え方のちがい/意味のちがい」「見えないものを視る」「聖喜劇『エマ-ム』」「ス-フィ-旋舞」「ベリ-・ダンス」「イラン宮廷舞踊」が説明文とともに収載されている。
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