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1988 年度 実績報告書

日本産チビゴミムシ亜科甲虫類の分類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540603
研究機関国立科学博物館

研究代表者

上野 俊一  国立科学博物館, 動物研究部, 室長 (00000109)

キーワード分類系統 / 分布 / 分化 / 甲虫 / チビゴミムシ類
研究概要

1.昭和63年の春になってから、当初の研究計画に含まれていなかった関東地方の北東部や北端部にも、複眼の退化したチビゴミムシ類の生息していることが判明した。これらの地域は、従来、知見が空白となっていたところであるうえに、全国的にみたチビゴミムシ類の分布模様が、関東平野で大きく断ち切られる結果になっていたので、重要性が他の地域に勝ると判断し、研究方針を変更して、現地調査、机上の研究とも優先的に実施した。八溝山地については研究を終了し、結果を2篇の論文にまとめて公表したが、栃木県北端部については現地調査がまだ不十分であり、次年度に予定している再調査の結果をまって、論文にまとめたいと考えている。いずれにしても、過去の拡散は現在の関東平野の辺縁に沿って行われたらしい、ということがわかったのは、予定外の大きい成果である。
2.ヨシイメクラチビゴミムシ群については、北陸地方北部および南武のものについて研究結果をまとめ、2篇の論文として公表した。その中間の地域についてはまだ未発表のまま残されているが、次年度に不備を補ったうえで成果をまとめる予定であく。この種群が日本海岸沿いに能登半島の中央部までひろがっていることと、越美・伊吹の山地で3亜群の種が重なり合い、拡散の前後関係や分化の様子をよく示していることが明らかとなったのは重要である。
3.オニメクラチビゴミムシ群については、兵庫・鳥取の県境に位置する扇ノ山の種の雄を採ることができず、解明を次年度へ持ち越した。しかし、それ以外の種については研究を終了し、扇ノ山のものさえ確定すれば成果をまとめられる段階になっている。また、予定より進行の遅れているイワキナガチビゴミムシ群については、次年度中に成果がまとめられるよう研究を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] U´eno, Shun-Ichi.: Elytra, Tokyo. 16. 1-5 (1988)

  • [文献書誌] U´eno, Shun-Ichi.: Bulletin of the National Science Museum, Tokyo, Series A. 14. 97-103 (1988)

  • [文献書誌] U´eno, Shun-Ichi.: Kontyu^^<^>, Tokyo. 56. 459-460 (1988)

  • [文献書誌] U´e☆no, Shun-Ichi.: Elytra, Tokyo. 16. 107-116 (1988)

  • [文献書誌] U´eno, Shun-Ichi.: Journal of the Speleological Society of Japan. 13. 1-13 (1988)

  • [文献書誌] U´eno, Shun-Ichi.: Japanese Journal of Entomology. 57. 73-81 (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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