本研究では、最近開発され実用化された光の透過率の高いゴム光ケーブルを、すでに開発したセンサーゴムマットの中に配置し、ケーブルの変形によって生ずる光の透過率の変化から車両の輪荷重や軸荷重が求められる計測システムを開発しようとするものである。開発を予定しているシステムはつぎのサブシステムから構成される。 (1)交通流システム ほぼ完成し、すでに一般道路26か所、高速道路17か所での実測を行い、現在、データ処理をさまざまな角度から実施している。 (2)軸重用システム 阪神高速道路の料金所に設置されている軸重計を用いて、併用システムが可能であることを確認できたため、現在、処理ソフトを開発している段階である。 (3)車重用システム 光ケーブルを圧力センサーとしたゴムマットを試作し、軸重計との校正を行った結果、大きな軸重の範囲での重量分解能に問題があり、再度最適化を行っている段階である。一方、データロギング装置部についてはすでに設計を終えており、処理ソフトも完成に近い段階である。 以上に示したように各サブシステムは完成段階に近く、次年度には全体のシステムを完成させ、自動車荷重列観測システムとなる予定である。
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