研究課題/領域番号 |
63850123
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
井上 雄三 北海道大学, 工学部, 助手 (10109481)
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研究分担者 |
ナカタ ツギオ (株)セシル, 代表取締役
田中 重信 工業技術院, 北海道工業開発試験所, 主任研究官
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キーワード | 微量バイオガス発生 / 微分自記記録 / 低温性メタン生成菌 / 泥炭 |
研究概要 |
1.微量バイオガス発生量微分自記記録装置の開発 発生する微量バイオガス計量のためのハ-ド部分からの情報を処理するマイクロコンピュ-タ-、培養ビン、培養ビンからの定圧センサ-部および計量部との中継チュ-ブ等のシステムを試作することができた。定圧ポンプーセンサ-系については、ガスの計量精度の測定の結果、目標値の0.1ml以下にすることが可能となった。しかしながら、定圧ポンプ駆動用特殊モ-タ-の納入が在庫切れなど購入上のトラブルから約6ケ月も遅れたために研究計画が大幅に遅れる結果となっている。 現在、中温性メタン生成菌を用いて回分培養における再現性を調べるため、くり返し回分培養実験を行っている。その結果、装置上の問題ではないが、培養開始時の培養ビン内液の環境条件によってガス発生開始時間が大きく異なることがわかり、メタン生成菌のような絶対嫌気性細菌の培養には十分注意を払う必要があることが明らかにされた。またマイクロコンピュ-タ-のソフト上の問題点が2、3見出されたが、この点についてはほぼ解決できた。 2.低温性メタン生成菌の探索 サロベツ原野および釧路湿原の調査および泥炭の採取を行なった。その結果、泥炭層内の温度は表面下1mで6〜7℃、3mでは3℃以下となっているところもあり、低温性微生物の生息環境であることが判明した。また、泥炭地で採取されたガスの分析の結果、メタン含量が30〜50%になっていることから低温性メタン生成菌の生息の可能性が示唆された。現在は採取した泥炭サンプルを用いてメタン生成菌の集積培養を続けている段階である。
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