研究課題/領域番号 |
63870024
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
淀井 淳司 京都大学, 医学部, 助手 (80108993)
|
研究分担者 |
高見 正明 クラレ, 研究員
稲本 俊 京都大学, 医学部, 助手 (10135577)
吉田 治義 京都大学, 医学部, 助教授 (80135574)
翠川 修 京都大学, 医学部, 教授 (40025515)
小澤 和恵 京都大学, 医学部, 教授 (00026858)
|
キーワード | ELISA法 / 可溶性FcεR2 / IgE結合因子 / YTAー1抗体 / ILー2R / p75 / LAK細胞 / 抗FcαR抗体 / YT細胞 |
研究概要 |
1.(1)サンドイッチELISA法による可溶性FcεR2(IgE結合因子)の定量が可能となった。アレルギー疾患患者の可溶性FcεR2の増加と血清IgEの増加について相関を示唆するデータもでており、さらに検討を進めている。(2)各種ヒト細胞株へ導入してつくられた組換えIgE結合因子は、種々の異なった大きさの物ができ、それはIgE産生調節能にも差異のあることがわかった。 2.(1)我々が作製した増殖誘導抗体YTAー1により、末梢血単核球の高親和性ILー2レセプター、およびYT細胞の中間親和性ILー2レセプターをdown-regulateし、ILー2R/p75を制御することがわかった。(2)YTAー1抗体による精製抗原の2次元電気泳動にて、p75分子以外に、p70、p35分子の3スポットが見られることが判明した。さらに、p75分子についてそのN末アミノ酸配列を決定した。そのcDNAクローニングを進めている。(3)YTAー1抗体により末梢血リンパ球及びLGLによるNK活性が増強することが確認された。LAK細胞の誘導にも効果がある知見も得ている。(4)各種疾患患者の末梢血単核球のYTAー1抗体による増殖誘導効果の差異の有無を調べた。肝癌患者、肝硬変の一部の患者と、またHAM患者、免疫疾患患者はYTAー1に対して低反応性を示した。ILー2Rシステムの異常を含む免疫不全状態のモニタリングへの応用をさらに検討中である。 3.YTAー1抗体の他、よく似た作用のあるYTAー2抗体、ILー2の結合をpartialに阻害する抗体YTAー3、さらに、2B8、2B9等が得られており、抗ILー1レセプター抗体、抗TNFレセプター抗体に関しても、スクリーニング中である 4.抗FcαR抗体の作製を試みて、IgA産生の調節機構及びIgA腎症に於けるその異常に関して解析中である。
|