研究課題/領域番号 |
63880025
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
八木 益男 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10004269)
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研究分担者 |
桝本 和義 東北大学, 理学部, 助手 (60124624)
原 光雄 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90005918)
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キーワード | 小型ロボット / 自動ガンマ線スペクトロメーター / パーソナル・コンピューター / コンピューター制御 / 多数試料 / 連続放射能測定 |
研究概要 |
1.核融合炉材料の開発で重要な材料中の誘導残留放射能特性に関する研究においては、多数照射試料中の様々な半減期核種の夜間休日を問わない精力的な、そして効果的な放射能測定が要求される。それ故、研究者はこれら測定のためかなりの過剰労働を強いられ、必然的に自らの研究能率の低下をもたらしている。このような現状を打開するため本研究では、それら測定はすべて自動化する小型ロボット使用パーソナル・コンピューター制御ガンマ線スペクトロメーターの試作が計画され、さらにその実際研究への供用が図られた。 2.本パーソナル・コンピューター制御自動ガンマ線スペクロトメーターは、多重波高分析器、パーソナル・コンピューター、同上プリンターおよびプロッター、小型ロボット、試料交換台、測定台、さらに既設の純ゲルマニューム検出器、同電源等で構成配置され、GPIBで連結された。また一方、本スペクトロメーターは殆ど連日連続運転されることを前提にして、得られたデータの処理専用パーソナル・コンピューターが別に準備された。先ず多数試料の自動交換台の開発と、実際配置に合わせた小型ロボットのコンピューター制御ソフトウェアーの開発がおこなわれた。ついで、ロボット作動信号に合わせた測定開始、終了、データ蓄積、ガンマ線光電ピークエネルギーの決定、核種サーチ、光電ピーク面積積分、バックグランド差し引き、スペクトルプロット、計数率および測定誤差計算等のソフトウェアーの開発が引き続き行われた。 3.本スペクトロメーターの完成後はその作動試験を経て、1ケ月に亘る長期連続運転試験を試み、より実用化のためソフトウェアーの一部改善がおこなわれた。ついで、実際研究における多数試料の放射能測定に早速供用され、安定作動および実験データの集積に威力を発揮することが実証された。
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