研究領域 | 高次複合光応答分子システムの開拓と学理の構築 |
研究課題/領域番号 |
15H01085
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
磯崎 勝弘 京都大学, 化学研究所, 助教 (30455274)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 金属ナノ粒子 / 反応場 / 光触媒 / デンドリマー / 動的挙動 |
研究実績の概要 |
本研究では,金属ナノ粒子表面を【表面修飾分子による多点分子間相互作用により反応基質を立体選択的に取り込む反応場】として,かつ【取り込まれた基質を高強度に光励起する光励起場】として利用することで,反応基質と励起エネルギーの双方を局在化させた高効率な光触媒反応の開発を目的として研究を行っている。 研究初年度はナノ粒子表面に基質を取り込むことの可能なペプチドデンドロンリガンドを有する金属ナノ粒子の開発とその光触媒特性の検討を中心として研究に取り組んだ。その結果,世代数の異なるペプチドデンドロンから同程度の粒径の金ナノ粒子を合成することに成功するとともに,これらの金ナノ粒子が光酸化触媒活性を示すことを見出した。デンドロン世代の異なる金ナノ粒子の触媒反応挙動を比較した結果,世代によって基質取り込み効果が大きく異なることを明らかにした。次年度はこれらの基礎的知見を活かして,種々の光触媒反応の開発に着手する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究内容として予定していた触媒粒子の合成および触媒としての基礎的知見を得ることに成功しているため,研究はおおむね順調に進展していると考えられれる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は初年の研究で得られた当該金属ナノ粒子触媒の基礎的知見を基に,種々の光触媒反応の開発を行う。これらの光触媒反応過程における光反応ダイナミクスは新学術領域内の他グループとの共同研究により実施する予定である。
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