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2017 年度 実績報告書

分子協調作用に基づく光応答固液相転移システムの構築

公募研究

研究領域高次複合光応答分子システムの開拓と学理の構築
研究課題/領域番号 17H05275
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

則包 恭央  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (50425740)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード光応答性結晶 / 光異性化
研究実績の概要

申請者はこれまでに、アゾベンゼンの光異性化等のフォトクロミック反応によって、光で結晶と液体の間を可逆的に相転移を起こす現象(光応答固液相転移)と、その現象を起こす化合物群を見出してきた。近年、この現象を活用した様々な機能材料のコンセプトが国内外で報告され、今後はリサイクル可能な感光性材料への実用化を含めたさらなる発展が期待される。一方で、現状では光固液相転移の光応答性が低いことが課題であり、本現象の学術領域および応用研究を発展させるためには、より光感度の高い分子システムの設計が必須である。そこで本研究では、上記課題を解決し、さらに結晶中で多重分子協調作用を生み出すための分子複合体および結晶構造を合理的に設計・創出することにより、光相転移の光効率を劇的に向上させ、高効率な光応答固液相転移システムを構築する。
H29年度は分子複合体における光応答固液相転移系の創製を目指した。複合体として、水素結合複合体のセグメントの合成を行った。複素環を有するアゾベンゼン誘導体、カテコール誘導体、イソフタル酸誘導体をそれぞれ合成し、目的化合物を得た。各分子それぞれの融点および光反応性を確認した後、それぞれを混合した複合体結晶の形成について検討した。その結果、複合体の結晶の形成を確認した。また、それらの複合体結晶の光応答性について検討した。その結果、結晶中の自由体積が光反応性に大きく寄与することが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

水素結合複合体結晶の形成を確認しており、複合体の分子デザインについて当初の目的に沿って進んでいる。

今後の研究の推進方策

光応答性を向上させるため、自由体積を向上させる分子デザインの導入および吸収波長の長波長化のための分子デザインの導入を実施する。また、合成した化合物については、光応答性の評価を実施する。

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公開日: 2018-12-17  

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