公募研究
*多孔性結晶の高解像可視化技術の確立.当初目的としていたMOF結晶はDMF中での観察が結晶の安定化のために必須であるが、DMF中ではMOF結晶表面に数nmスケールの汚染物質が付着していることが判明し、汚染物質を除去できないことからMOF結晶のAFM観察は断念した。そこで、水中でも結晶が安定なピラーアレーン結晶表面での測定を試み、いくつかの結晶で結晶格子像を得ることができ、さらにステップ端面での分子の脱離と再結合などの興味深いダイナミクスを観察できた(A01 生越Gとの共同研究)。*高速AFMのソフトクリスタルへの応用領域内外の研究グループとの共同研究により高速AFM技術を様々なソフトクリスタル材料に応用した。当初目的としていたMMF結晶表面での金微粒子の成長過程のリアルタイム観察については成功し、論文としてまとめた。領域内共同研究として、ポルフィリン誘導体による超分子螺旋集合体の形成と融解過程の観察 (A02 杉安Gとの共同研究)や有機分子により触媒される金微粒子の成長過程の観察(A01 楽Gとの共同研究)に成功した。また、低分子ゲル化剤として機能するUrea-C13のゲル化初期過程の高速AFM観察を行ったところ、Urea-C13はグラファイト基板で単分子鎖膜を速やかに形成したあとに、単分子鎖が数本集合した中間ファイバーを経て、さらに太いバンドルファイバーを形成することがわかった。太いバンドルファイバーがゲルの直接的な構成要素であり、平均速度0.05 nm/sで非常に遅い速度で伸長と停止を繰り返しながら成長することがわかった。また、この伸長と停止を伴う成長様式をファイバー端面への分子の結合とバンドルによる安定化によって説明できることが数理モデルにより明らかにした(A03 山中Gとの共同研究)。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 1件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)
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