研究領域 | ソフトクリスタル:高秩序で柔軟な応答系の学理と光機能 |
研究課題/領域番号 |
20H04678
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
今井 喜胤 近畿大学, 理工学部, 准教授 (80388496)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 円偏光発光 / CPL / 磁気円偏光発光 / MCPL / キラル / ソフトクリスタル / エラストマー / 蛍光 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、発光体を、機能性エラストマー高分子中にドーピングすることにより、固体刺激応答特性を有するエラストマーラッピングソフト円偏光発光(CPL)材料を開発するものである。そこで、ソフトCPL材料への展開を指向し、磁場などの外部環境を変化させることにより、CPLを作り出す非古典店円偏光発光(NC-CPL)システムについて検討した。 アキラルな白金発光体PtOEPとF2-ppyPt(acac)を、溶液中およびPMMAフィルム中、外部磁場を印加することにより、CPLを観測することに成功した。ともに、印加する磁場の方向を変えることにより、光の回転方向は反転し、F2-ppyPt(acac)では、濃度を変えることにより、CPL波長を変えることに成功した。 また、アキラルな発光体であるフェナンスレン、ピレン、コロネンなどに、外部磁場を印加することにより、CPLを観測することに成功した。CPLの回転方向は、印加する磁場の方向、発光体の置換基の位置、置換基の電子吸引・供与性の違い、外部環境によって制御できた。 続いて、ビナフチル-ピレン発光体のリンカー部にエステル基を導入した発光体を合成した。溶液中およびPMMAフィルム中におけるCPL特性について検討したところ、エステル基の違いにより、エキシマーCPLおよびモノマーCPL(MCPL)の切り換えに成功した。 最後に、ペプチド主鎖に、水溶性アミノ酸であるアルギニンユニットを導入することで水溶性を向上させた。ペプチド中、アルギニンユニットの数または位置を調整することで、親水性/疎水性バランスが調節可能であり、CPL符号の制御に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、ソフト円偏光発光(CPL)材料への展開を指向し、磁場などの外部環境を変化させることにより、CPLを作り出す非古典店円偏光発光(NC-CPL)システムについて検討した。外部磁場を印加することによって、アキラル発光体、ラセミ発光体からの円偏光発光に成功し、大きなインパクトを与えたと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は、発光体を、機能性エラストマー高分子中にドーピングすることにより、固体刺激応答特性を有するエラストマーラッピングソフト円偏光発光(CPL)材料を開発するものである。外部磁場を印加することによって、円偏光発光するMCPL発光体を、エラストマー高分子中にドーピングすることにより、エラストマーラッピングCPL材料の開発を行う。
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