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2010 年度 実績報告書

ナフタセンキノン構造を有する新規分子集合フォトクロミックシステムの構築

公募研究

研究領域フォトクロミズムの攻究とメカニカル機能の創出
研究課題/領域番号 21021023
研究機関大分大学

研究代表者

守山 雅也  大分大学, 工学部, 准教授 (90334317)

キーワードフォトクロミズム / 分子集合 / ゲル / ナフタセンキノン
研究概要

本研究では,アリールオキシナフタセンキノンに代表される芳香族キノンのフォトクロミズムに着目し,これらを利用した新しい分子集合フォトクロミックシステムの構築を目指した.まず,さまざまなビスアリールオキシナフタセンキノンを合成し,その基礎的なフォトクロミック特性を明らかにした.特に,フェノキシ基の代わりにビフェニルオキシ基を有するナフタセンキノンは,フェノキシ体と同様,紫外光照射でpara体からana体に,可視光照射でana体からpara体に可逆的に光異性化するが,ana体からpara体には比較的効率良く戻ること,室温付近では熱による戻り反応は起こさないことを確認した.一方,フェノキシ基の代わりにピリジルオキシ基やペンタフルオロフェノキシ基を有する化合物,フェノキシ基の4位がカルボキシレートアニオンである化合物はフォトクロミズムを示さないことも明らかにした.
また,末端に3本のアルキルオキシ基を有するデンドリマー型のビスアリールオキシナフタセンキノンを合成し,そのフォトクロミック特性と分子集合特性を検討した結果,これらの化合物は,室温でガラス固体を形成すること,デカン,1-ブタノール,1-オクタノール,DMFなどの複数の有機溶媒をゲル化することも分かった.また,溶液中だけでなく,ガラス固体状態とゲル状態でも紫外光照射でpara体からana体へ,可視光照射でana体からpara体へのフォトクロミズムを示すことを明らかにした.
さらに,ナフタセンキノン部位を有する高分子架橋剤を合成し,これを用いたフォトクロミック化学ゲルを作製することにも成功した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Energy Transfer and trans-cis Isomerization in Dendrimer Aggregates2011

    • 著者名/発表者名
      Yousuke Miura, Masaya Moriya-ma, Tatsuo Arai
    • 雑誌名

      Bull.Chem.Soc.Jpn.

      巻: 84 ページ: 363-365

    • 査読あり
  • [学会発表] Photochromic Behavior of Self-organized Materials Based on Diphenoxynaphthacenequinones2010

    • 著者名/発表者名
      守山雅也
    • 学会等名
      The 6th International Symposium on Organic Photochemistry(ISOP2010)
    • 発表場所
      日石横浜ホール
    • 年月日
      2010-10-20
  • [学会発表] コアに光機能性キノン構造を有する巨大分子の合成と特性評価2010

    • 著者名/発表者名
      馬場久法, 守山雅也
    • 学会等名
      第58回高分子討論会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-09-15

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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