公募研究
1.長期投与オキシトシンのエネルギー・糖代謝への作用の解明皮下埋め込み式浸透圧ポンプからの除放による13日間のOxt投与は、オスの高脂肪食誘発肥満(DIO)マウスにおいて、摂食量・体重・内臓脂肪量の低下、脂肪利用の亢進、脂肪肝・耐糖能障害の改善をもたらし、抗肥満・抗メタボリックシンドローム作用が観察された。一方、メスのDIOマウスにおいても摂食量、体重の低下と耐糖能改善効果が見られたが、特に耐糖能改善効果においては著しいものであった。普通食を与えた肥満を呈さないマウス(オス、メス)でもオキシトシンの長期投与は摂食量、体重増加量を減少させるが、その効果は肥満を呈する動物における効果のほうが大きかった。2.末梢投与による摂食抑制神経経路の解明Oxtの末梢投与により摂食・エネルギー代謝中枢である視床下部弓状核と室傍核、延髄孤束核を含むいくつかの神経核にc-FOSタンパク発現の増加が見られた。さらに末梢投与Oxtによる摂食抑制は中枢投与のメラノコルチン阻害剤(SHU9119)で阻害されないことから、メラノコルチン非依存的な経路を介することも明らかになった。室傍核に発現するc-fos発現細胞の約47%がNesfatin-1ニューロンであり、54%がOxtニューロンであった。このことから、末梢オキシトシン投与は、室傍核nesfatin-1-Oxt系を活性化する可能性が示唆された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)
Biochemical and Biophysical Research Communications
巻: in press ページ: in press
doi:pii: S0006-291X(13)00557-3
Journal of Pediatric Endocrinology Metabolism
doi: 10.1515/jpem-2012-0295
Current Pharmaceutical Design
巻: 18(31) ページ: 4854-64