2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Systematic study of chromosome adaptation |
Project/Area Number |
22125001
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
篠原 彰 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (00252578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 俊輔 独立行政法人理化学研究所, その他部局等, その他 (00124785)
伊藤 武彦 東京工業大学, 生命理工学研究科, 教授 (90501106)
白髭 克彦 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (90273854)
岩崎 博史 東京工業大学, 生命理工学研究科, 教授 (60232659)
渡邉 日出海 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (30322754)
井澤 毅 独立行政法人農業生物資源研究所, その他部局等, 研究員 (10263443)
石井 浩二郎 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (40360276)
岡田 由紀 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 准教授 (60546430)
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Project Period (FY) |
2010-06-23 – 2015-03-31
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Keywords | 染色体 / 染色体適応 / 減数分裂 / ゲノム解析 |
Research Abstract |
本領域研究において、異分野の研究者が十分な連携の元で研究を推進するために、総括班の役割は非常に重要となる。過去3年間に引き続き、本年度も本研究領域の効率的かつ効果的推進に必要な環境整備、情報収集、広報活動を積極的に行なった。特に、新規の公募計画班員を迎えたことから、新しい共同研究の促進に努めた。本領域研究の基盤技術となるChIP-Seq、生物個体の高速DNA塩基配列、SNP配列決定法があり、最新の性能を持つ次世代DNAシークエンサ、Solid HQ(ABI社)を総括班で22年末にレンタルという形で、東大分生研に導入し、その後順調に共同研究などを通して運用されている。また、東工大で伊藤が運用しているシークエンサを含め,複数の次世代DNAシークエンサを平行運用することにより、それぞれの長所を生かし、迅速かつ効率良く本領域の班員が必要とする解析、測定基盤(特に解析ツールの開発)が整備し、複数の共同研究が複数実施されている(計画班では石井、岡田、井澤、岩崎が伊藤、白髭と組み共同研究を行っている)。最初の2年の公募班メンバーとの共同研究は成果を上げるまでは適宜継続することが確認されている。 各計画研究と新しい公募研究の統括、評価を行うため、班会議を平成24年6月30、31日に東京大学で開催した、領域の研究の方向性の確認とそれぞれの研究の進捗状況について議論し,3名の評価委員から現状についての評価を受けた。特に、一昨年に口頭発表における改善、班会議への若手の参加などが課題として挙げられていて,後者は大幅に改善できた。また、国内の3つの会議(染色体ワークショップー核、クロマチンワークショップ合同、国内3R(DNA複製、組換え、修復)ワークショップ)を支援した。広報活動の一環として、ライフサイエンスの普及を行うため、高等学校への出前講義を行う形態を模索し、班員全体で15回の出前講義を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新学術領域として2013年度はいくつかの業績が上がった。班会議を行い、その進展状況が堅調であることが評価委員の先生から判定を受けた。計画班ではいくつかの大きな進展が見られる。染色体適応の仕組みに迫る業績も上がりつつ有る。篠原らは減数分裂の組換えに関わる新規の複合体を同定し、その構造を決定した。岩崎らは減数分裂の組換えに関わるタンパク質の生化学的解析でその特異性を明らかにした。石井(俊)はストレスがテロメアの短小化に影響を与え、次世代に継承される可能性を示した。また、総括班が行っている次世代シークエンサを用いた共同研究も伊藤、白髭を共同研究を中心に、著名なジャーナルに公表することで順調に成果を上げている。特に中間評価の際に論文数に関して厳しい評価を受けた研究代表者が著名な学術雑誌(Ogiyama et al, NSMB, 20, 1397-1406, 2013)に論文を発表出来たことは大きく評価出来る。この研究は染色体適応の一形態であるネオセントロメア形成に関わる分子実態としてヒストンのバリアントとそのシャペロン因子を同定したことで画期的な発展と言え、今後の進展が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度は本新学術領域の最終年度にあたるため、学術領域全体で研究業績を数多く出すことが大きな課題になる。染色体適応の研究に相応しい発表論文の数を多くしつつ,質も確保するという点に置ける班員の努力を促すように、班会議やメールを通して周知を徹底する一方,共同研究をより深化するように班員の連携を図る措置を取る。特に年度初めの4月の段階で班会議を行うことで、それぞれの班員の研究の進捗状況を確認し、場合によっては適宜内容自身や共同研究の可能性についてもアドバイスする。また、共通のリゾースである次世代シークエンサを用いて何が出来るのかについての詳細な紹介を行うことで、新規の共同研究の発掘にも務める。班会議においては計画班、公募班などに可能な限り、論文発表を推奨する。また、本領域の最終まとめのために、年度終わりの2015年の1月、班会議を再度、大阪で開催することで、研究成果の取りまとめを領域全体として行う。特に、研究業績については最終的な確認を行う。また、社会への還元と言う点でも広報活動も従来どおりに継続し、高校への出前授業などを含め、その数を増やすことも各班員に意識させる。さらには、領域のホームページの充実(成果の公表など)も今後の課題として上げられる。
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[Journal Article] A new protein complex promoting the assembly of Rad51 filaments.2013
Author(s)
1. Sasanuma, H. Tawramoto, M.S., Lao, J., Hosaka, H., Sanda, E., Suzuki, M., Yamashita, E., Hunter, N., Shinohara M., Nakagawa, A. and A. Shinohara. A
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 4
Pages: 1676
DOI
Peer Reviewed
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