2016 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータビジョンで実現する多様で複雑な質感の認識機構
Project Area | Understanding human recognition of material properties for innovation in SHITSUKAN science and technology |
Project/Area Number |
15H05918
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
佐藤 いまり 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 教授 (50413927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 銀強 国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (30756896)
向川 康博 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (60294435)
佐藤 洋一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70302627)
平 諭一郎 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 講師 (10582819)
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Project Period (FY) |
2015-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | コンピュータビジョン / 物理ベースドビジョン / 分光解析 / 反射解析 / 散乱解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画研究では,既存の反射モデルでは表現することが難しい微細構造を持つ物体を対象に,物体表面の微細構造に起因する表面下散乱,内部散乱,異方性反射,構造色,相互反射といった複雑な光学現象に起因する質感を効率的に記録・再現・加工する手法の開発を目指している。平成28年度は、物体の見えに関係する相互反射や内部散乱といった光学現象の各要素を細かく分離して計測する技術の開発を進め、具体的には、以下の項目について成果を挙げた.1. 実物体の相互反射や内部散乱などの間接反射では、物体表面あるいは物体内部で発生する光の反射数に応じて物体色の彩度が高くなるという光学現象を実験により確認し、この光学現象に基づき、対象物体の直接反射、間接反射を1枚の分光画像より分離する技術を開発した。2. 対象物体の幾何構造の推定に関しては、水という媒質を通して観察することで、物体表面の反射特性に依存せずに安定に幾何形状を推定する手法を提案した。従来手法では難しかった透明物体、強い鏡面反射が観察される物体に関しても提案手法により幾何形状が安定に推定できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
物体の見えに関係する相互反射や内部散乱といった光学現象の各要素を細かく分離して計測する技術の開発を進め、 実物体の相互反射や内部散乱などの間接反射では、物体色の彩度が高くなるという光学現象を実験により確認し、この光学現象に基づき、対象物体の直接反射および間接反射を1枚の分光画像より分離する技術を開発した。また、対象物体の幾何構造の推定に関しては、水という媒質を通して観察することで、物体表面の反射特性に依存せずに安定に幾何形状を推定する手法を提案した。これらの成果はトップ会議で採択されており、研究の新規性、有効性について高い評価を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで、物体表面で観察される光学要素の分離計測技術の開発を進めた。今後は実在物体の光学要素の分離計測に基づき,質感知覚と関係する光学特性を近似するモデルの提案,対象物体の多様な質感を効果的にモデル化する手法へと研究を発展させていく.対象物に対して均一な反射・散乱特性を仮定するのではなく,異なる反射・散乱特性の空間的な広がりにより生み出される質感についても解析を進めていく。
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Research Products
(19 results)