2017 Fiscal Year Annual Research Report
Coordination of chromosome behavior based on the replication of chromosomal 3D structure
Project Area | Chromosome Orchestration System |
Project/Area Number |
15H05975
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
荒木 弘之 国立遺伝学研究所, 遺伝メカニズム研究系, 教授 (20151160)
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Project Period (FY) |
2015-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | DNA複製 / 染色体 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝情報を担う染色体では様々な反応が調和して起こっている。その結果、染色体が安定に維持され、倍加し、娘細胞へと分配されていく。しかしその詳細には未知の部分も多く、染色体がその構造を維持しながらどのように倍加して行くのか、そして他の染色体動態とどのように連携するのかを解明することを本研究の目的としている。本研究では出芽酵母の精製タンパク質から再構成したin vitro DNA複製系を主として用いる。この系の効率を上げるための複製開始機構の解析と、この系を用いたDNA複製と染色体動態の連携に関する研究を行なった。 in vitro系に加える各複製タンパク質の量の最適化を継続して行なっている。さらに、複製開始タンパク質のSld3-Sld7複合体については、Sld7が必須ではないことから、Sld3 とSld3-Sld7の差異を詳細に解析したが、Sld3-Sld7複合体として働くことの意味付けが十分にできない。また、姉妹染色体を繋ぎ止めるコヒーシン複合体の精製を継続したが、解析に供する量を得るには至っていない。 一方、LacIに依存した複製フォーク停止の系を確立した。この系では、in vitro複製系に精製したLacIリプレッサータンパク質とその結合部位であるLacO配列を持つ鋳型DNAを投入すると、LacIに依存してLacO部位で複製フォークが停止する。複製フォークの先頭で2本鎖DNAを1本鎖にほどくCMGヘリカーゼを精製し、その活性をLacI, LacO存在下で調べると、LacIがLacOに結合していても、2本鎖DNAを1本鎖にほどくことが分かった。ここにリーディング鎖を合成するDNAポリメラーゼε(Polε)を加えると、LacI, LacOに依存してCMGヘリカーゼは停止する。この際PolεはDNA合成は行なっておらず、PolεとCMGヘリカーゼの相互作用が複製フォーク停止には重要であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
出芽酵母タンパク質から再構成したin vitro複製系は順調に稼働しており、複製フォーク停止系もこの系を用いて再構成することができた。さらに、CMGヘリカーゼの停止の系も構築でき、そこにDNAポリメラーゼεが関与することが分かったことは、関連分野への大きな貢献となる。
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Strategy for Future Research Activity |
コヒーシンに関しては、やはり複合体としての精製は難しい状態である。一方、複製フォーク停止の系は順調に稼働しており、rDNAに位置するRFBで観察される方向性依存複製フォーク停止についても、CMGヘリカーゼ活性との関係の解析を進める。
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Research Products
(8 results)