2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
20113004
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
佐々木 卓也 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40241278)
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Keywords | 高次神経機能 / シナプス形成 / PC12細胞 / Rab13 / JRAB / Actinin-4 / 分子内結合 / アクチン細胞骨格 |
Research Abstract |
本研究は、高次神経機能を支える細胞内物流システムとして神経伝達物質を含むシナプス小胞の輸送とシナプス形成に関わる接着分子の輸送の制御機構を明らかにすることを目的としている。本年度の本研究では、シナプス形成に関わる細胞内物流システムの制御機構について、神経再生への関与が報告されているRab13に注目し、神経様細胞であるラットPC12細胞を用いてその作用機構を解析した。研究代表者はRab13の標的蛋白質としてこれまでにJRABを見出しているが、今回PC12細胞においてRab13はJRABを介して神経突起の伸長に関与していることを示した。また、この際、Rab13がJRABに結合することによってJRABのN末端とC末端領域の分子内結合が解除されることが重要であることを明らかにした。分子内結合が解除された活性型のJRABはその露出した領域で何らかの分子に結合して神経突起形成に関与すると考えられるが、今回の解析で、アクチン結合蛋白質であるActinin-4がその候補のひとつであることが示唆された。すなわち、Rab13-JRAB系は神経突起先端部にActinin-4を輸送し、そこでアクチン細胞骨格の再編成を引き起こして突起が伸長すると考えられた。現在、Rab13及びJRABのconditionalノックアウトマウスを作製しており、来年度早々には完成する予定である。来年度は神経特異的にRab13あるいはJRABがノックアウトされたマウスを用いてRab13-JRAB系の神経突起形成における細胞内物流システムの制御機構について個体レベルでも解析していきたい。
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Research Products
(3 results)