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2023 Fiscal Year Annual Research Report

ウェルビーイングの規定要因に関する実証的研究

Planned Research

Project AreaLifelong sciences: Reconceptualization of development and aging in the super aging society
Project/Area Number 20H05805
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

柴田 悠  京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (50631909)

Project Period (FY) 2020-11-19 – 2025-03-31
Keywordsウェルビーイング / 主観的幸福感 / ソーシャルサポート / 公的サービス / 社会調査
Outline of Annual Research Achievements

2023年度には、これまで実施した全国ウェブ調査や全国郵送調査のデータを用いて、「ウェルビーイングの規定要因」や「保育の長期効果」の分析などを行った。
その際、以下の点に留意した。まず、ソーシャルサポートがウェルビーイングに与える効果として、第1に「直接的にウェルビーイングに影響する」という直接効果が考えられた。また第2に、「公的サービスの利用に影響することで、間接的にウェルビーイングに影響する」という間接効果も考えられた。つぎに、公的サービスがウェルビーイングに与える効果として、第1に「直接的にウェルビーイングに影響する」という直接効果が考えられた。また第2に、「ソーシャルサポートのやりとりに影響することで、間接的にウェルビーイングに影響する」という間接効果も考えられた。
そこでこれら4つの可能性を考慮して、以下の4つのリサーチクエスチョンを設定した。①誰との間のどのようなソーシャルサポートのやりとりがどの程度増えると、どの種類のウェルビーイングがどの程度改善するのか、②誰との間のどのようなソーシャルサポートのやりとりがどの程度増えると、どのような公的サービスの利用がどの程度減るのか、③どのような公的サービスの利用がどの程度増えると、誰との間のどのようなソーシャルサポートのやりとりがどの程度増えるのか、④どのような公的サービスの利用がどの程度増えると、どの種類のウェルビーイングがどの程度改善するのか。
上記①~④を検証する視点で、「ウェルビーイングの規定要因」や「保育の長期効果」などの分析を行った。前者の分析の成果は「生涯学」の成果書籍にて掲載される予定である。後者の分析では、これまで行ってきた傾向スコア法に加えて操作変数法も試み、より精度の高い因果推論を試みた。その他、研究協力者もそれぞれのテーマで研究を進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り、「ウェルビーイングの規定要因」や「全国規模の普遍的な0~2歳保育の、成人後の幅広い社会生活状況に対する長期効果」などの分析を行った。前者の分析の成果は「生涯学」の成果書籍にて掲載される予定であり、70代までの生涯全体を視野に入れた点などに新規性がある成果となった。後者の分析では、既存研究よりも精度の高い因果推論を試みることができた。その他、研究協力者もそれぞれのテーマで研究を進め、書籍(三谷はるよ『ACEサバイバー:子ども期の逆境に苦しむ人々』ちくま新書)などの成果を出すことができた。

Strategy for Future Research Activity

研究代表者においては、既存研究(Shibata 2022)で用いられたウェブ調査データよりも母集団に対するバランスがより良い、2022年度実施の郵送調査のデータを用いて、「全国規模の普遍的な0~2歳保育の、成人後の幅広い社会生活状況に対する長期効果」の分析をひきつづき行う。その際、既存研究(Shibata 2022)よりも精度の高い因果推論をひきつづき試み、論文投稿に向けた準備を進める予定である。また、研究協力者においても、他のテーマでの研究を進めて、論文投稿や投稿準備を進める予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] ダブルケアラーのソーシャル・サポート・ネットワークの類型:インフォーマル・サポートとフォーマル・サポートの組み合わせに着目して2023

    • Author(s)
      胡 益テキ
    • Journal Title

      理論と方法

      Volume: 38 Pages: 29~43

    • DOI

      10.11218/ojjams.38.29

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 統合スタイルに影響を与える社会的要因に関する報告:子ども期の社会的要因に着目して2023

    • Author(s)
      児玉菜
    • Organizer
      第74回関西社会学会大会
  • [Presentation] 児童虐待発生確率に対する現金給付の効果-JACSIS調査データを用いた計量分析2023

    • Author(s)
      赤城拓
    • Organizer
      社会政策学会第147回大会
  • [Book] ACEサバイバー:子ども期の逆境に苦しむ人々2023

    • Author(s)
      三谷 はるよ
    • Total Pages
      272
    • Publisher
      筑摩書房
    • ISBN
      4480075518

URL: 

Published: 2024-12-25  

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