2022 Fiscal Year Annual Research Report
Bridge-Mediated Dynamic Exciton
Project Area | Dynamic Exciton: Emerging Science and Innovation |
Project/Area Number |
20H05832
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今堀 博 京都大学, 工学研究科, 教授 (90243261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅山 有和 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (30378806)
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Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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Keywords | ドナー・アクセプター相互作用 / 光電荷分離 / 振電相互作用 / スピン軌道相互作用 / 有機太陽電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ドナー(D)とアクセプター(A)を、共有結合や配位結合により架橋することで、孤立系または凝集系における光電荷分離モデル系を創出する。それらを用いて、光電荷分離過程においてD・A分子の動的相互作用を有効に引き出すための学理を構築し、有機太陽電池の高効率化に向けた材料設計指針を得る。共有結合を用いる系では、D・A 分子間の距離や配向が明確であり、架橋子を介したD・A間の軌道の重なりが精密に制御され、かつ選択的な振動励起が可能なD・A 連結モデル系を系統的に創出する。これにより架橋子を含めたD・A分子の核の配置や運動性が、スピン軌道相互作用によるスピン変換や電荷移動性状態・電荷分離状態に与える影響を詳細に調べる。また、配位結合を利用して基板上に金属有機構造体を構築する手法(SURMOF法)により、D・A分子を精密配列制御することで、凝集系D/A界面構造のモデル系を構築する。 具体的には、D・A 連結分子の架橋子構造に着目した。系統的に構造を変化させた架橋子でD・A 分子を共有結合連結することで、D・A 分子間の距離や配向 、架橋子を介したD・A 間の軌道の重なりの精密制御が可能である。さらに、中赤外光により選択的に振動励起できる3重結合、CN、C=O などの官能基を架橋子、さらにD・A 部位に導入することで、電子励起と振動励起を同時に起こすことを考えた。そして、D・A分子の核の配置や運動が、どのように電荷分離やスピン変換挙動に影響を与えるのか、という問いに取り組んだ。一方、SURMOF法によりD・A 分子を配列制御することで、有機太陽電池のD/A 界面構造のモデル系を構築することを計画した。モデル系の構造と光物性を詳細に調べることで、D・A 分子の核の配置や運動が、どのように光電荷分離挙動に影響を与えるのか、という問いに取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
架橋子構造に着目したD・A 連結分子を設計、合成した。特に、中赤外光により選択的に振動励起できる3重結合、C=O などの官能基を架橋子、さらにD・A 部位に導入することで、電子励起と振動励起を同時に起こせると考えて、分子を合成した。一方、SURMOF法によりD・A 分子を配列制御することで、有機太陽電池のD/A 界面構造のモデル系を構築することを計画した。D・A 分子を設計、合成し、SURMOF作製を共同研究先の中国大連理工学大学に依頼し、D・A 分子それぞれでSUFMOFが作製できることを確認した。さらに、有機太陽電池のD/A 界面構造のモデル系として、独自に開発したA-D-A型の非フラーレンアクセプターとその光電荷分離モデル分子の超分子形成と光ダイナミクスを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
中赤外光により選択的に振動励起できる3重結合、C=O などの官能基を架橋子、さらにD・A 部位に導入したD1-D2-A 連結分子の参照化合物を合成する。電子励起と振動励起により、光電荷分離過程を制御することを試みる。一方、SURMOF法によりD・A 分子を同時に配列制御することで、有機太陽電池のD/A 界面構造のモデルSURMOF作製を試みる。一方、有機太陽電池のD/A 界面構造のモデル系として、ポルフィリン・フラーレン連結系を検討する。
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[Journal Article] Truxenone Triimide: Two-Dimensional Molecular Arrangements of Triangular Molecules for Air Stable n-Type Semiconductors2022
Author(s)
S. Kumar, Y. H. Koo, T. Higashino, W. Matsuda, S. Ghosh, Y. Tsutsui, M. Suda, H. Imahori, K. Suzuki, H. Kaji, and S. Seki
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Journal Title
Adv. Electron. Mater.
Volume: 2022
Pages: 2101390 (1-8)
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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