2021 Fiscal Year Annual Research Report
Integrative understanding of deep SHITSUKAN recognition from visual, auditory, tactile and linguistic information
Project Area | Analysis and synthesis of deep SHITSUKAN information in the real world |
Project/Area Number |
20H05957
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西田 眞也 京都大学, 情報学研究科, 教授 (20396162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 隆彦 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (30272181)
上村 卓也 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 人間情報研究部, 研究員 (10829394)
梶本 裕之 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (80361541)
坂本 真樹 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (80302826)
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Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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Keywords | 質感 / 価値 / 情動 / リアリティ / アート |
Outline of Annual Research Achievements |
・研究代表者の西田らは、新しいポスドク研究員を採用し、人間が脳内に構築する外界モデルの特性を検討するために、質感情報(光学的特性)が運動速度の推定や、運動変形の検出に与える影響を心理物理的に検討した。周辺視における質感情報の低下を刺激サイズで補うという発想のディスプレイの特性を検討した。視覚と触覚の空間情報処理の比較を進めた。 ・研究分担者の堀内らは、前年度に引き続き、照明の多様性が表層質感に与える影響を解析し、主に皮革や金属を対象として、実物の物理情報と知覚量の関係のモデル化に取り組んだ。・研究分担者の上村らは、前年度に引き続き、音認識で訓練したニューラルネットワークを用いて振幅変調検出実験のシミュレーションを行った。複数の刺激パラメータについて振幅変調検出閾値をヒトと比較した。 ・研究分担者の梶本らは、前年度に引き続き、人肌をなでる際の触感の生成に取り組み、人工人肌モデルを3D形状計測した結果に基づいて振動生成することで人肌感を生成できることを実証した。 ・研究分担者の坂本らは、合成皮革素材48種類を対象とし、素材の質感をオノマトペで評価してもらう被験者実験を行い、オノマトペの音素や構造をモデルの入力(説明変数)とし、合成皮革素材の物性値を目的変数とする非線形回帰モデルを構築し、その精度について検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
西田は、コロナ感染症の拡大防止措置のためポスドク研究員の来日が遅れるなどしたが、2021年8月からは予定された研究がスタートした。未使用となった人件費分を翌年度に持ち越し、計算機か環境の整備に使った。ほかの研究室においても、順調に研究が進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
・研究代表者の西田は、視覚と触覚の深奥質感処理の比較、および多感覚の深奥質感への情報統合を研究する。人間が脳内に構築する外界モデルの特性を検討するために、質感情報(光学的特性)が運動速度や形状変形の推定に与える影響を検討する。 ・研究分担者の堀内は、視覚系を中心とした実物の物理情報と知覚量の関係をモデル化した上で、質感情報の適切な画像再現を試みる。・研究分担者の上村は、自然な音環境認識のために訓練された人工神経回路 を聴覚系のモデルと見立てる。音源の質感知覚に重要な特徴である振幅変調に着目し、変調への感度を、音認識で訓練した人工神経回路と人間で比較する。このため、両者に変調検出の心理物理実験を行う。 ・研究分担者の梶本は、人肌質感の再現の一環として温度感覚提示に基づく触感提示に取り組む。さらに柔軟感に関して力覚と皮膚感覚の融合提示を精緻化する。・研究分担者の坂本は、実物-物理量-知覚量-感性言語(オノマトペ)を組み合わせた質感データベースの拡充を行うととも に、このデータベースを利用したシステムの開発に着手する。
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Research Products
(50 results)