2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Founding a creative society via collaboration among humans and robots |
Project/Area Number |
21118006
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
今井 倫太 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (60348828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 秀樹 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (70358894)
小野 哲雄 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (40343389)
野村 竜也 龍谷大学, 理工学部, 准教授 (30330343)
大村 廉 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10395163)
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Keywords | ヒューマンロボットインタラクション / 関係性 / 志向スタンス / ジェスチャ生成 / ジェスチャ模倣 |
Research Abstract |
本年度は,人の志向スタンスを引き出し,人との関係を構築するロボットの振る舞いの生成方法,計測方法の研究を行った.また,人と関係を構築するロボットの実現に向けて,人間がロボットに対して抱く心理的要因を明らかにした. 人の志向スタンスを引き出すロボットの振る舞い生成では,人が生成する発話やジェスチャと,ロボットが生成する発話ジェスチャのタイミングを自由に設定可能な実験システムを構築し,発話とジェスチャの生成タイミングに対する人の志向スタンスを検証することを可能とした.また,ロボットの身体的模倣によるガイドシステムの実装を通して,ジェスチャの模倣が人の志向スタンスに与える影響について検証を行った. 人の志向スタンスを計測するシステムの研究では,人同士の対話のジェスチャにおいて頻繁に用いられる指さし行動について,初動の動作のみで最終的な指示対象物を予測する方法を,人の行動生成モデルの一つであるJerk最小モデルを用いて開発した.さらに,ロボットの視線や指差しによる指示行為を人が読み取る条件(タイミングなど)などを,視線計測やモーションキャプチャによって計測した. 人がロボットに対して抱く心理的要因の研究では,人間がロボットに対して抱く印象(信頼性含む)や期待、および対話時の発話内容の記憶において、姿勢等のロボット側要因内、教育背景や文化等の人側要因内、さらにロボット側要因と人側要因間での様々な交互作用を見出し、人と関係を結ぶロボットの振る舞いのデザインの複雑さが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人の志向スタンスを引き出すジェスチャの生成タイミングに関して,原理のモデルを既に考案することができており,実験室でデザインされた実験ではその効果もすでに検証することに成功している.さらに,人とロボットの心理指標も不安要因の観点から構築することができている.これらの点は,交付申請書で上げた重要項目であり,おおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究を遂行するにあたって,実験室内の実験デザインを行い,志向スタンスを引き出すジェスチャの研究および,人とロボットの関係形成に関する心理指標の研究を行ってきた.本学術領域全体では,実際の学習場面で用いるこのとのできるロボットの構築・検証を行っており,今後は,より現実の場面と同様の条件での知見が必要となる.今後の研究の方針として,他班で行っている学習場面のセッティングにおいて,異なる振る舞いのロボットの効果を比較することで,志向性スタンスおよび信頼関係が学習場面で構築される要因を探る予定である.
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Research Products
(25 results)