2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Unification and Development of the Neutrino Science Frontier |
Project/Area Number |
25105009
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
安田 修 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (50183116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 丈 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (60322294)
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Project Period (FY) |
2013-06-28 – 2018-03-31
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Keywords | ニュートリノ振動 / ニュートリノ質量 / フレーバー混合 / レプトンフレーバーの破れ / 非標準的相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
太陽ニュートリノとカムランドからの質量自乗差の違いが非標準相互作用の効果であるという仮説を、近未来のハイパーカミオカンデにおける大気ニュートリノの観測でかなりの信頼度でテストできることがわかった。荷電レプトンにおけるフレーバーの破れを見る現象であるミューオン原子におけるμ(-)+e(-)->e(-)+e(-)の反応率を、これらのレプトンの波動関数を相対論的に正しく取り扱うことにより詳細に評価した。IceCubeで観測された宇宙ニュートリノのスペクトルに見えるギャップを説明するため、L(μ)-L(τ)ゲージ模型を導入し、実際にどのようなスペクトルになるかについて計算した。Next-to-Minimal SUSY SMにおいて、超対称性がミラージュ伝搬機構によって我々のセクターに伝えられたとした場合の現象論的な研究をおこなった。これによりLHC実験や暗黒物質探索での特徴的なシグナルを明らかにした。L(μ)-L(τ)模型を考え、この模型に現れる中性ゲージ粒子の質量と結合定数の大きさに対してニュートリノ三重生成過程から制限を与えた。さらにSMの予言に対するこの模型のイベント数の比は、ニュートリノエネルギーが小さいほど大きくなる事を明らかにした。無ニュートリノ二重ベータ崩壊に関わるレプトン数の破れた質量次元7と次元9の有効相互作用の起源を網羅的に調べあげ、ニュートリノに質量を与える機 構との関わりを包括的・系統的に議論した。B factoriesやLHCbにより報告されているB中間子の様々な崩壊モードにおける2シグマ程度の標準理論からのズレを同時に説明し得る有効相互作用 の組みを調べあげ、その起源となる粒子(レプトクォーク)の加速器実験での検証可能性等を議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ニュートリノ振動現象の解析的・数値的研究に関して、大体当初の計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、質量パターン・CP位相の研究、ステライルνの現象論、非標準相互作用に対する感度、ユニタリー性のテストの研究、加速器実験の新物理への感度との比較に関する研究を、他の研究計画班とも連絡を取りながら進め、国内外での研究集会で成果の発表に努める。
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Research Products
(27 results)