1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02041080
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
安岡 昭男 法政大学, 文学部, 教授 (10061011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅木 哲人 長岡工業高等専門学校, 教授 (20185060)
王 耀華 福建師範大学, 教授
中本 正智 東京都立大学, 教授 (20083230)
東 喜望 白梅学園短期大学, 教授 (10113284)
小川 徹 法政大学, 沖縄文化研究所, 客員所員
中俣 均 法政大学, 文学部, 助教授 (60135895)
安江 孝司 法政大学, 第一教養部, 教授 (40061197)
櫻井 徳太郎 駒沢大学, 名誉教授 (30015341)
中村 哲 法政大学, 名誉教授 (40060868)
武者 英二 法政大学, 工学部教授, 教授 (10090664)
比嘉 実 法政大学, 沖縄文化研究所, 助教授 (50061221)
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Keywords | 福建省と琉球王国の交流 / 冊封使・進貢使 / 石造建築 / 冊封体制 / 福建師範大学の中琉研究 / 研究者間交流 |
Research Abstract |
初年度は沖縄と関係の深い福建省の史跡を中心に,研究者全員の参加による学際的な調査を実施して,沖縄と福建省の文化交流についての共通認識を深めるように努力し,地元の研究者との協力関係を作ることができた。数年におよぶ沖縄との文化交流の成果により,中国政府も福建師範大学の付置研究所に沖縄と中国の文化交流史研究に財政的な保証がなされ,私達と同じ研究態勢が中国側の立場から発足した。研究所所長の王耀華氏は中国側の分担研究者として私達の調査団に参加しているが,今回は日本に招聘し2ヵ月近く沖縄と長崎で調査をしていただいた。また,日本から福建省に調査に行く研究分担者のために全面的な協力をいただいた。 各研究分担者は昨年の研究会で知り合った中国側研究者の協力を得て,専門分野ごとの現地調査を研究に即して地域を限定して実施した。特に,中国と沖縄の文化交流の中心ともいえる冊封使節と琉球の進貢使節のル-トについては,膨大な中琉双方に残る文献資料にもとずいて王教授の案内で実際に踏査することができ,新たな知見を数多く得ることができた。また,建築学でも,石造建築は沖縄の建築で代表的なもののひとつであるが,首里城などの城壁にみられる非日本的な建築技法と非常に類似したものが福建省の恵安県に存在すること,また,石碑や橋の欄干に使用された沖縄に産しない石材がその地方に豊富に存在すること,などを確認することができた。その外の分野でも個別,具体的な調査を現地研究者の協力で実施することができた。次年度も現地調査を本年度と同じように実施して中琉文化交渉史研究を深めたい。
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