1991 Fiscal Year Annual Research Report
都市地震防災からみたライフライン系の相互連関構造の解析と耐震化に関する研究
Project/Area Number |
02302060
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
亀田 弘行 京都大学, 防災研究所, 教授 (80025949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 春男 広島大学, 総合科学部, 助教授 (20164949)
小林 正美 京都大学, 工学部, 助教授 (50109021)
岩井 哲 京都大学, 防災研究所, 助手 (60184850)
高田 至郎 神戸大学, 工学部, 助教授 (40027280)
和泉 正哲 東北大学, 工学部, 教授 (10005506)
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Keywords | ライフライン系 / 地震被害の相互連関 / 都市地震防災 |
Research Abstract |
地震時におけるライフライン系の被害相互連関と社会的影響について、以下のような成果を得た。 (1)相互連関を有するライフライン系の地震時リスク評価モデルとその解析法を構築するとともに、その適用に当たっての評価基準となる指標を整理した。 (2)ニュ-ラルネットワ-クを用いて、地下埋設管の地震被害の要因分析を行い、これにより、地震被害予測の信頼度を向上させる方法を示した。 (3)台風9119号による被害の実態調査により、ライフライン系の被害相互連関構造を明らかにし、その社会的影響を考察した。 (4)主としてロマプリエタ地震とフィリピン・ルソン島地震による被害を調査することにより、ライフライン系の被害と建物との相互連関の様相を明らかにし、今後の研究課題を整理した。 2.ケ-ススタディに関する研究成果は以下のとおりである。 (1)大阪市の水道を例にとり、1.(1)の結果を適用して、電力との相互連関を考慮した地震時リスク評価のケ-ススタディを行った。 (2)地震被害の相互作用を考慮した地震別危検度評価の方法により、金沢市に適用してケ-ススタディを行った。 (3)地下街空間の安全設計のための避難シミュレ-ションモデルの問題点を、種々の実例に即して整理した。 3.以上の研究成果を総合して、地震時におけるライフライン系の被害の相互連関の構造を明らかにするとともに、ライフライン都市ネットワ-クの総合的地震被害予測と耐震対策の枠組みを構築した。
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[Publications] 能島 暢呂,亀田 弘行: "クロス・インパクト法によるライフライン系の地震時相互連関のモデル化" 京都大学防災研究所年報. 第33号Bー2. 25-37 (1990)
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[Publications] 岩井 哲,北原 昭男,能島 暢呂,亀田 弘行: "ロマ・プリエタ地震による建物および橋梁の被害" 京都大学防災研究所都市耐震センタ-研究報告. 別冊第5号. 77-162 (1991)
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[Publications] 亀田 弘行,高田 至郎,岩井 哲,能島 暢呂,篠塚 正宣: "ロマ・プリエタ地震におけるサンタクル-ズ市の災害と対応" 京都大学防災研究所都市耐震センタ-研究報告. 別冊第5号. 1-76 (1991)
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[Publications] 小林 正美: "建築空間における火災時の人間行動ー人は何時避難できるのか" 建築防災'91.4. 12-18 (1991)
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[Publications] 林 春男: "台風9119号によるライフライン災害に対する広島市民の対応" 京都大学防災研究所年報. 第35号. (1992)
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[Publications] 岩井 哲,北原 昭男,亀田 弘行: "1989年ロマ・プリエタ地震の震源付近の都市における建物被害(その1調査方法と被害分布)" 日本建築学会大会学術講演梗概集構造I. 279-280 (1991)