子宮内膜癌より産生されるムチン型糖蛋白質の構造解析

1991 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 02670755
• Research Institution: Hyogo Medical College
• Principal Investigator: 辻 芳之 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60148658)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山崎 則行 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (50174644) ; 小森 慎二 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60195865)
• Keywords: ムチン / 糖鎖物質 / モノクロナ-ル抗体 / 子宮内膜癌

Research Abstract

子宮内膜癌のムチン性糖蛋白のpolyfucosyl lactosamine部分に反応性のあるモノクロ-ナル抗体を用いてaffinity columnを作成し、更に高速液体クロマトグワフィとアガロ-ズゲル電気泳動を組み合わせて当糖蛋白質の単離を進めた単離した。粗精製物の段階では分子量50万以上の巨大分子であったがトリプシンの部分分解と免疫学的精製を進めると分子量6万付近にピ-クを持つやや広いピ-クが高速液体クロマトグラフィで得られた。これをSDSーPolyaryromide電気泳動で調べたところ単一の物質であることが解ったので、この部分を糖鎖を含んだまま自動気相法Edmand分解装置に掛けた。
この糖蛋白のペフタイド部分のアミノ酸シ-クエンスをペプタイドデ-タ-ベ-スにより検討した結果、なんらHomologyがみられ無かったが、アミノ酸シ-クエンスより推定されるDNAシ-クエンスを検索したところpancreatic elastase IIIと非常に高いhomologyを呈しており、この糖蛋白の遺伝子の起源を考える上で興味深い。しかし、遺伝子を単離するのに必要なだけのアミノ酸シ-クエンスは得られなかった。