2003 Fiscal Year Annual Research Report
サンゴ群集の白化後の回復動態:リージョナルスケールでの多種共存機構の解明
Project/Area Number |
02J08890
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹垣 草世香 (向 草世香) 九州大学, 大学院・理学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 造礁サンゴ / 幼生 / オニヒトデ |
Research Abstract |
1998年の白化現象により沖縄本島周辺のサンゴ礁はほとんどが裸地となり、サンゴが回復するための幼生供給源は慶良間諸島にしかない。サンゴ群集の回復動態は、幼生分散のダイナミクスに強く制約されている。 そこで沖縄本島・慶良間諸島におけるサンゴ幼生の動態を調べるために、24地点に幼生定着盤を設置した。回収後、顕微鏡による観察から定着した幼生の数および分類群を同定した。その結果、サンゴ幼生定着量は前年に比べて少ないことが分かった。これは放卵放精直後に来た台風の影響と考えられる。また、同地点で自然群集の計測を行い、サンゴの現存量(被度)と種組成を調べたところ、前年に定着したと思われるミドリイシ属サンゴの死亡率が高く、密度が低下していることが分かった。オニヒトデが頻繁に観察されたことから、オニヒトデによる捕食が主な死亡要因だと考えられる。以上の研究は、琉球大学熱帯生物圏研究センターの酒井一彦助教授との共同研究として進められた。 なお,平成15年9月から出産・育児に伴い採用を中断している。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Connolly, S.R, Muko, S.: "Space preemption, size-dependent competition, and the coexistence of clonal growth forms."Ecology. 84. 2979-2988 (2003)