1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650413
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Research Institution | Yatsushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
水田 洋司 八代工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (30040439)
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Keywords | 吊床版歩道橋 / 振動特性 / 面内振動 / 固有振動数 / 固有モード / サグ比 |
Research Abstract |
吊床版橋の固有振動数・固有モードを求める方法には色々な方法が考えられるが、サグ比が0.01以下では絃理論、梁理論、ケーブル理論、提案法の解はよく一致する。しかし、これ以上のサグ比ではサグの影響が出てきてケーブル理論、提案法以外は実情に合わなくなる。サグ比0.03あたりでは曲げの影響を考慮する必要があり、提案法以外では実側値に一致しなくなる。梅の木轟公園吊橋の常時微動・強制振動の結果と、提案法による理論値は一致し、提案法の妥当性を確認できた。提案法を用いた数値計算より、鉛直振動について最低次の固有振動数が1次モードから2次モードに移行するサグ比、また3次モードと4次モードの固有振動数の大小が入れ替わるサグ比の存在が判明した。共用されている吊床版橋のサグ比は0,03前後が多く、これらの橋の最低固有振動数は1.0Hz前後で通常歩行時の足運びの周期と一致し、制振に対する検討が必要と考えられる。また、梅の木轟公園吊橋の振動実験より、面内鉛直振動・面外水平振動・ねじり振動の連成は見られず、人による通常歩行の場合鉛直振動の励起されやすいことが判った。鉛直振動・水平振動の連成がないことは常時微動の測定からも確かめられた。ねじり振動に関しては面内振動との連成を考慮しない方法で求めた振動数と常時微動、強制振動で求めた実測振動数はよく一致する。しかし、ねじり振動数と面内振動の連成を考慮する方法についてもその振動数方程式を導入し、数値計算を進めている。しかし、連成の効果は少なく、梅の木轟公園吊橋(スパン116m、幅員2m)のような吊床版橋では面内振動とねじり振動の連成効果は少ないと考えてよいようである。今後、何が面内振動に連成に影響を及ぼすかを更に検討の予定である。
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Research Products
(1 results)