2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04049
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
森 正気 山形大学, 理学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 偉川 山形大学, 理学部, 外国人特別研究員
|
Keywords | 値分布理論 / 有理形関数 / 除外値 / 一意性定理 / 角領域 / 正規族 / 値の共有 / 原像 |
Research Abstract |
有理形関数の値域の集合の原像の一致による一意性の問題(一意性集合の問題)において,より少ない数の集合,より少ない元を持つ集合に対する一意性集合を見出すことが一つの基本的問題である.特別研究員の林はH.X.Yiとの共同研究で,これまでの整関数についての2つの集合に対する一意性集合に関するYiの結果を,有理形関数と3つの集合(整関数の場合はそのうちの1つは自動的に不要となる)の場合に拡張した.その際,除外値を持つという条件が付いているが有理形関数の場合は落とせない必要な条件である.また,複素平面で定義された有理形関数に対し,"一意性"集合の原像の一致の条件をある角領域に制限した一意性定理についても研究代表者と共同で研究し論文としてまとめた(投稿中).その他,有理形関数に対し,原点からのある方向の任意の近傍で一意性定理が成立するような特異方向の研究を行い1つの結果を得た.また,増加の度合いが非常に緩やかな整関数族に限定すれば,2つの関数の4つの値の原像が1つの関数の零点のある近傍で一致すれば2つの関数は一致することは容易にわかる.これはもう少し一般的な関数族でも成立するのではないか?例えばピカール集合(より少し強い条件)のようなものの補集合で原像が一致すれば2つの関数は平面全体で一致するのではないか?代表者の森は,さらにボレルの恒等式の応用による一意性定理の証明の原理を調べ高次元への正則曲線と超曲面たちから成る集合の場合の一意性定理の確立を目指している.
|
Research Products
(6 results)