2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノテクノロジーと超微量分析のための新しいグロー放電デバイスの設計と開発
Project/Area Number |
04F04126
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
辻 幸一 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
OKHRIMOVSKYY Andriy 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | グロー放電 / 強度計算 / 斜出射X線分析 / 3次元解析 / 深さ方向分析 |
Research Abstract |
グロー放電デバイスの開発に関しては、リング状のグロー放電管を試作することに成功した。さらに、グロー放電プラズマにおける高速電子を電子源として利用することによりリング状のX線管へと改良することを計画している。実際、数kV程度であれば、安定な放電が得られ、X線の発生も確認できた。今後、さらに高電圧を印加した際の放電の安定性を高めていく改良が必要である。現在、中空カソード型グロー放電を電子源とするグロー放電X線管を試作中である。 さらに、蛍光X線分析の観点から微量分析の可能性を探る実験を行った。蛍光X線分析は大気圧下で非破壊的に元素分析が可能であるという利点を有する。しかしながら、従来の蛍光X線分析法はバルク分析であり、かつ、微量分析には適していなかった。近年、X線全反射現象を利用した全反射蛍光X線分析法が提案され装置も開発されてきたことにより、蛍光X線分析による微量分析も可能となってきた。一般的に分光分析の感度向上においては「如何にバックグラウンドを下げ、如何に信号強度を上げるか」が重要な研究指針となっている。前述の全反射法では1次X線の全反射現象によりバックグランドを下げることができた。一方、別のアプローチとして試料の保持材を極限まで薄くする方法が検討されている。つまり、数ミクロンの超薄膜を試料保持材とすることにより保持材からの1次X線の散乱を減らすことが可能となり、結果として微量分析が可能となる。全反射現象を用いていないこともあり、測定装置の構成や配置も簡単であることも特長である。そこで、特に試料保持材と検出器の実験配置に注目し、最適な測定配置を探る実験を行った。さらに、斜出射条件下での蛍光X線強度を計算するソフトを開発した。以下のホームページで公開予定である。 http://www.a-chem.eng.osaka-cu.ac.jp/~andriy/ge-xrf/
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Research Products
(11 results)