2004 Fiscal Year Annual Research Report
オリゴマンノシル化シスタチンの癌、ウィルスおよび寄生虫ストレスモジュレータ機能
Project/Area Number |
04F04203
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
中村 宗一郎 島根大学, 教育学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JING HAO 島根大学, 教育学部, 外国人特別研究員
|
Keywords | シスタチン / オリゴマンノシル化 / ロタウィルス / 抗ウィルス性 / 抗菌性 / 抗寄生虫性 / 抗ガン性 / 抗酸化性 |
Research Abstract |
本年度は、まず、シスタチンCのPichia発現ベクターpPCIZccを鋳型に第37位のアラニンをセリンに点突然変異させたN型糖鎖認識配列(Asn35-Lys36-Ser37)をもったオリゴマンノシル化シスタチン発現ベクターpPA37Sを用いてメタノール資化性酵母Pichia pastorisX33を形質転換した。次に、得られた形質転換酵母を用いて、ジャーファーメンターで3日間培養し、組換えシスタチンC(A37S)を培養液中に分泌させた。分泌されたA37Sは、培養液の上清液を限外ろ過によって濃縮後、HiPrep 16/10 phenyl(low sub)を用いた疎水性カラムクロマトグラフィーによって回収した。最終的には、Superdex 75HR 10/30を用いた排除クロマトグラフィーによってA37Sオリゴマンノシル化シスタチンの精製を行った。その際、今回の研究助成によって購入した低圧グラジエントポンプを利用した。得られた組換えシスタチンについは、抗ウィルス性試験を行った。試験には幼児下痢症患者由来のロタウィルスを用いた。その結果、シスタチンの抗ウィルス効果は、オリゴマンノース型の糖鎖が付加することによって著しく上昇することが認められた。現在、糖鎖の役割について詳細に検討中である。加えて、その他の生物化学的機能としてガン細胞に対する効果についての実験も実施中である。
|
Research Products
(2 results)
-
-
[Journal Article] Enhanced anti-rotavious action of human cystatin C by site-specific glycosylation in yeast2004
Author(s)
Nakamura, S., Hata, J., Kawamukai, M., Matsuda, H., Ogawa, M., Nakamura, K., Jing, H., Kitts, D.D., Nakai, S.
-
Journal Title
Bioconjugate Chemistry 15巻6号
Pages: 1289-1296