2004 Fiscal Year Annual Research Report
生態系における炭の役割と外生菌根菌を用いた森林修復試験
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04F04204
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Research Institution | Hokkaido University |
Host Researcher |
笹 賀一郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授
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Foreign Research Fellow |
曲 来葉 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 外生菌根菌 / グイマツ雑種F1 / カラマツ / 緑化造林樹種 / 栄養条件 / 窒素付加 / 指数関数的施肥 / 養分の希釈効果 |
Research Abstract |
ニホンカラマツは北日本の重要な緑化・造林樹種で、本州中部から移入されたが先枯れ病や野鼠害により成林が妨げられた例が多い。このため千島列島に自生するグイマツを母樹とする雑種F1が創出された。カラマツ類は北海道の主要な木材資源であり、高い光合成能力から大気中CO_2の削減機能も期待される。木材収穫後には、環境保全と省力化のため天然更新が期待される。グイマツ雑種F1(以下F1)の林分も結実時期に達しており、カラマツとF1の芽生え間の競合も予想される。そこで、カラマツとF1林の天然更新の期待できる土壌環境の解析と芽生えの成長を微生物の活動に注目し、生理生態学的に解明することを研究の目的とした。これら2樹種の成長に及ぼす栄養塩類の効果は、芽生えに10,20,40mg窒素・個体^<-1>季節^<-1>を、個体の成長に応じて指数関数的に与える処理と一定量与える処理を120日間行い、3週間間隔でサンプリングし成長を比較した。この結果、指数関数的な窒素施与の方が一定量施与より成長を促進した。一定量施与法では指数関数的な施与より個体内での養分の希釈効果が働き成長が低下した。40mg処理では根長の抑制が見られ、その影響はF1で顕著であった。これらからF1の方が貧栄養条件での成長が良好であった。さらに、外生菌根菌を接種する方法を6種(Russulaemetica, Tricholoma saponaceum, Lactarius hatsudake, Suillus grevillei, S.laricius, Cenococcum geophilum)について実験室で検討した。これらを2種の芽生えに感染させ70日間の培養を行い、良好な成長を確認した。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Allocation of ^<14>C-Carbon in infected with ectomycorrhizae of two species of larch seedlings2004
Author(s)
Qu, Laiye, Shinano, T., Quoreshi, A.M., Tamai, Y., Osaki, M., Koike, T.
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Journal Title
Tree Physiology 24
Pages: 1369-1376
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