2004 Fiscal Year Annual Research Report
スキャニングソナーを用いた水産資源の可視化と定量化に関する研究
Project/Area Number |
04F04207
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
飯田 浩二 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TANG Yong 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 計量ソナー / 較正 / 魚群体積 / 体積散乱強度 / エコー積分 / 浮魚類 / 海底構造 / GIS |
Research Abstract |
計量魚群探知機を用いた音響資源調査法が資源量の査定に大きく貢献しているが,多獲性資源に多い浮魚類の調査には,探知深度や探索範囲が不十分であり,探知範囲の広いスキャニングソナーを用いた魚群計量システムの開発が望まれている。本研究は,現在,国産で最も進んだソナー技術であるバイプレーンソナーに計量魚探技術やGIS技術を取り入れ,正確な魚群の形状,体積,密度,行動等の測定を行うとともに,海底地形や構造物の表示と定量化が可能な,資源調査用の次世代型計量ソナーの開発を行なうことを目的としている。 平成17度の研究実施は,現在国内企業と共同開発中の3次元計量ソナープロジェクトの進行に伴い以下の研究を分担した。 1.バイプレーンソナーの計量化に関する高精度魚群体積計測法の研究 ソナーを用いた魚群密度を計測するに関するエコーの面積の解析により魚群の三次元形状の導出,体積,分布密度の推定方法を開発した。この計測方法に関する計測誤差をシミュレーション,また直径3.2mの水中バルーンを用いたフィールドの実験により実施され,体積推定方法の実用性を示した。 2.バイプレーンソナーの較正法および魚群の体積散乱強度(SV)の計測法の開発 魚群の計測では,送受信感度ファクタは重要である。過去に計量魚群探知機の較正に利用されていた較正球の較正法を参考して,直径60mmの高炭素クロム球を用いてマルチビームを持つバイプレーンソナーの較正実験をフィールドで行った。結果によると,較正球のキャリブレーション法はソナーに適用し,これに基づいて,SVの計測は可能となり,出力信号により魚群のSVの計測はできた。 以上の研究成果は,平成17年度に予定されたインテンシティ法に基づく魚群量の定量化に関する研究に重要な基礎を築いた。
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Research Products
(6 results)