2005 Fiscal Year Annual Research Report
都市型産業集積とネットワークにおける地域金融の役割に関する研究
Project/Area Number |
04F04266
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
佐々木 雅幸 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 淳植 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 地域開発 / 地域金融 / 内発的発展 / 韓国金融 / 農村経済 / 新産業創出 |
Research Abstract |
今回の研究はフィールドワークを中心に、地域開発・地域振興の過程においてどのように地域金融が介入しているか、そしてどのようなネットワークを形成してしたのかを分析することである。対象地域としては韓国の釜山広域市と全羅北道の鎮安郡、福島県の鮫川村、東京都の多摩地域、大阪市の信用組合、宮崎県の綾町などを選び、直接フィールドワークとヒアリング・関連資料収集などを行った。 今までの研究の流れは、地域開発の様態と方式などに重点をおいて地域開発の成果・影響を分析し、さらに政策的なインプリケーションを提示することであったが、この研究ではその地域開発の成果と影響を地域金融との関り合いという側面から新たにアプローチを試みていた。したがって、都市部と農村部における地域金融の特徴と地域開発等の関係を概略的に定型化することができた。 まずは、釜山広域市と東京都の多摩地域は、新産業創出と地域開発の結びつきにおいて地域金融の関りの好例であると位置づけをした。しかし、その中でも産業振興に地方銀行のイニシャティーブを取るところと信用金庫のイニシャティーブを取るところの違いを取り出すことができ、追加調査の実施のうえ、その研究結果を論文として発表予定である。 農村部においては主に内発的発展の成功例、または現在進行中のところを中心に資金調達経路を分析していた。その結果は、資金活用の方法によって補助金を活用し財政を巧に運用しながら開発を進めるところ、独自の資金を積み立て基金化による資源確報を進めるところ、信用金庫・信用組合との連帯による開発資金の供給を進めるところと分類することができ、それぞれの特徴を搾り出すことができた。この成果の中、韓国の現地調査の結果は韓国の農村向け雑誌において論文として発表することができた。また、全体の地域開発のまとめと地域金融の活用による新しい開発方式の芽生えをまとめて紀要に論文として発表した。
|
Research Products
(4 results)