2005 Fiscal Year Annual Research Report
企業間経営資源の移動と外国直接投資の効率的利用についての研究
Project/Area Number |
04F04267
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
浦田 秀次郎 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DO Hong Manh 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 企業 / 直接投資 / 技術移転 / 国際分業 / 製造業 / 中国 / 東アジア / 地域統合 |
Research Abstract |
本研究は、外資系企業と現地企業との関係を中心に、企業間の経営資源の移転パターンとメカニズムを解明することを目的とする。ここで、経営資源とはソフトとハードの技術の総称として経営ノウハウや人材育成などから製造・加工技術、新しい生産工程・機械設備及び生産ライン、新しい資材の開発・使用まで生産経営に関わるあらゆる側面をカバーする概念である。途上国のキャッチアップを分析するには、こうした経営資源の移動或いは技術移転は、マクロレベルとミクロレベルの両面に注目する必要がある。 マクロのレベルでは、(広義の)技術移転は投資、貿易(市場の規模)、経済制度、(人的資源)教育制度などの諸変数に依存すると考えられる。他方、ミクロレベルでは、経営資源の移動は、企業間の人脈関係、企業家精神、企業内教育(人材育成)、ライバル関係の活用可能の環境(ビジネス協会の形成)などの変数により決定されると憶測できる。 この問題設定に基づいて、我々は、技術移転のマクロレベルのモデルとミクロレベルのモデルを構築し、ベトナムと中国の(投資、貿易などの)経済及び企業発展に関するデータを用い、技術移転の条件についての仮説を検証する。 これらの中、ミクロレベルのモデルを検証するには、ベトナムと中国の機械・電子・電気産業における現場企業の(アンケートとインタービューの)調査データが使われる。ただし、現段階ではべトナムでの現場企業の調査が終わったが、中国企業についての調査は実施中であるので、企業間の経営資源の移動(技術移転)の条件の分析は主にベトナムの企業に関わるデータを中心とされる。
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Research Products
(4 results)