2005 Fiscal Year Annual Research Report
人工内耳のスピーチプロセッサのための新しい信号処理方式の評価
Project/Area Number |
04F04287
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
北澤 茂良 静岡大学, 情報学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TUMT Erdenebat Dashtseren 静岡大学, 情報学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 人工内耳 / 人工内耳聴取者 / ストラテジ / コクレア / ACE / CSPE |
Research Abstract |
SPEAR3は、人工内耳および補聴器研究用に設計されたスピーチ・プロセッサーである。2チャンネルオーディオI/Oおよび一対の人工内耳ドライバーを組込んだ携帯機器として、SPEAR3は、人工内耳のアルゴリズムをDSP(Motorola DSP56309)上に実装することができる。このSPEAR3スピーチプロセッサを用いて、実時間処理アルゴリズムを実装し、人工内耳装用者において聴取実験を4回行ってきた。SPEAR3スピーチプロセッサ上へのアルゴリズム実装上の種々の問題を解決するために専心してきた。しかし、まだ、DSPの処理能力の限界があること、入出力装置の制御方式について技術情報が十分に開示されてないなどの問題があり、入力音声が正しく処理されてない状況にあり、我々の提案するCSPEアルゴリズムの効果を実証するには至っていない。これまでの4回の聴取実験結果より、安全な聴取実験が行える体制が確立できたこと、被験者の聴取感と処理方式との関連が把握できるようになり、研究の方針として間違いがないことが確認された。処理量の低減を図るために、フィルターの次数変更による人工内耳音の品質の劣化について実験的に考察した。 Interspeech2005においてメルボルン大学のG.M.Clark教授より、最新の人工内耳の研究動向の情報を取得した結果、聴覚モデルによる人工内耳処理方式を研究中であることが判明した。我々の方針の正しさが確認された。 特許「人工内耳の音声変換方法」に関して国際出願として静岡TLOより、米国,カナダ、EP,ブラジル、中国、などに国際出願の手続中である。
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