2005 Fiscal Year Annual Research Report
結び目の有限型位相不変量の組み合せ論的側面と3次元多様体の幾何構造への応用
Project/Area Number |
04F04300
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 俊丈 東京大学, 大学院・数理学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
STOIMEOW Alexander 東京大学, 大学院・数理学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 結び目理論 / 結び目の種数 / ジョーンズ多項式 / 組みひも群 |
Research Abstract |
結び目理論に関して,ダイアグラムと不変量の研究,および結び目補集合の3次元多様体としての幾何学的研究により,本年度は以下のような成果を挙げることができた。 (1)結び目のダイアグラムの種数 結び目のダイアグラムについてその種数をSeifertのアルゴリズムによってはられる曲面の種数と定める.同じ種数をもつダイアグラムについて,その生成元を決定して分類を行った.応用として,同じ種数をもつ交代結び目の個数は交点数について多項式オーダーで増大することを証明した. (2)非自明なJones多項式の問題 「非自明な結び目のJones多項式は,決して1にならないか」という問題はJonesによって1980年代半ばに提出されたが,未解決である.この問題について,semi-adequateと呼ばれるクラスについて解決し,応用として,Jonesの問題は,3次の組みひもを閉じて得られる結び目,Montesinosリンクについて正しいことを証明した. (3)3次の組みひもを閉じて得られるリンクの分類 交代性,閉じた正組みひも,ファイバー性などの特別な性質を持つ閉じた3次組みひもとして表されるリンクの分類を完成した.また,3次の組みひもを閉じて得られるリンクは非圧宿可曲面を一つしか持たないことを証明した.
|
Research Products
(5 results)