2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04351
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菊池 和朗 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Sang‐Yeup 東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 光ファイバ通信 / 波長多重 / 光変調 |
Research Abstract |
(1)多値光変復調システムの性能比較 波長多重通信システムにおける周波数利用効率を高めるための多値変復式に関する研究を行ない,多値位相(PSK),多値振幅位相変調(QAM)方式に関する性能比較を進めている。多値変復調方式を用いて,シャノン限界に如何に近づくかがこの研究の課題である。まず,入力パワーに対する符号誤り率特性を,レーザのスペクトル線幅をパラメータとして計算し,入力パワーおよびレーザのスペクトル幅に関する要求条件を明らかにする計画である。さらにこれらの検討結果を用いて,8PSKおよび16QAM変復調システムの有効性,可能性を探る予定である。 (2)多値光変調器の設計・試作 多値光変調を実現するために,ニオブ酸リチウム光変調器を基本とする光回路の設計・試作を進めている。8PSKおよび16QAMについては,SSB変調器を基本素子とする回路構成により,光回路を実現することが可能であることが示された。現在,民間企業の協力の下に,回路の設計・試作に着手した。今後,試作された光回路を用いて,詳細な変調特性を測定する予定である。 (3)多値光変調信号の復調法 多値光変調信号の復調法を検討している。今年度はとくにホモダイン受信と高速デジタル信号処理(DSP)を組み合わせた方式を取り上げ,技術的可能性を探っている。現在8PSKおよび16QAMのための復調アルゴリズムについて検討しており,今後計算機上でのシミュレーションを経て,(2)で開発した光変調器を用いて,変復調実験に進む計画である。
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